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「帰宅部の恐ろしさが分かったな?」
やっと理解した私を見て、月島先生が笑った。ちょっとだけ出来の悪い生徒を微笑ましく思っているようだった。馬鹿な子ほど可愛い、ってやつだろうか。ま、私が可愛いのは当たり前だけどね!
・・・冗談だよ?
 帰宅部の恐怖を身に叩き込まれた私は、何の気なしに隣の席を見てみた。横には本郷くんが座っているのだけど、首が取れるのではないかと思うほど首を振っている。まるで赤べこを高速で首振りさせてるみたいだ。
見たところ、本郷くんも私のように顔と口には出さなかったものの、帰宅部が脅威である理由が分かっていなかったようだった。でも、私と同じように、月島先生の言葉から大体の連想をしたのだろう。そして、最後にトドメの「南雲」。これで怖くならないはずがなかった。
分かりました、分かりましたとも。帰宅部、超怖い。脅威でした、侮ってゴメンナサイ。別に帰宅部の生徒がこれを聞いているわけじゃないし、そもそも帰宅部は怒っていないだろうけど、どうしても謝らないと怖くなって謝った。
よろしい、と月島先生。まるで帰宅部の許しを代弁しているようだ。いや、帰宅部の生徒はこのことを知らないと思うけど。
「さて、これから先、お前達はそんな帰宅部をこちら側に引き込まなければいけない。」
 少し勿体ぶったように言って、月島先生は私を見た。
「お前もさっき分かっただろう。帰宅部は、有利な方につくはずだ。杉本、お前に聞こう。」
そして、私を指差して笑った。有利な方はどちらだ、って。
『・・・運動部です。』
 これは、これだけは私が考えまいとしてきたことだった。理解した時の思考にも、そんなことは考えまいと頭のゴミ箱に突っ込んで、蓋としていた。でも、月島先生の問われて仕方なく、私は頭の片隅に置いたゴミ箱の底から、その言葉を引っ張り出した。
 よろしい、とまた月島先生が言った。求めている答えを出した私に、満足しているようだった。
でも、月島先生は、私が間違えた答えを言ってしまっても静かに受け止める。そしてそれを言葉のベールでクルクル包んで、質問に変えて私に返す。優しく、答えに導いてくれるのだ。それが月島先生であり、彼が文化部の生徒から好かれる理由でもある。

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幻影師(プロフ) - 津季 -つき-さん» 分かりました、三年生ですね!プロフィールは別作品の資料集に記載しますので、こちらには載りません。ご注意ください。 (4時間前) (レス) id: 4ec999500a (このIDを非表示/違反報告)
幻影師(プロフ) - 津季 -つき-さん» あ、募集キャラではなく、私のオリジナルキャラクターの方です。すみません、私の方はこちらの都合上、変えることが難しいものですから・・・。 (4時間前) (レス) id: 4ec999500a (このIDを非表示/違反報告)
津季 -つき-(プロフ) - 幻影師さん» それから、学年は三年でお願いします! (5時間前) (レス) id: 06a9187ae1 (このIDを非表示/違反報告)
津季 -つき-(プロフ) - 幻影師さん» 大丈夫です!被ってましたか……、他キャラのプロフィールに見落としがあったのかもしれませんね。すみませんでした! (5時間前) (レス) id: 06a9187ae1 (このIDを非表示/違反報告)
幻影師(プロフ) - 津季 -つき-さん» はい、空いてます!ただ、性格が別のキャラとかぶっているので、少し変更されるかもしれません。大丈夫ですか? (8時間前) (レス) id: 4ec999500a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幻影師 | 作者ホームページ:http://adcadcadc  
作成日時:2016年5月14日 22時

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