おこだよ ページ39
試合開始から10分経過しました。正直に申し上げよう……キレそう。
「は───もう貴方強情が過ぎるのではなくって？とっとと炎使ってらっしゃいよつまらないじゃない！」
「そんなこと言われても困る」
困るのはこっちよ、まさか準決勝まで来て退屈を覚えるなんて想定外だわ！避け続けるのも楽しくないのよ？早く私の血が滾るほど素敵な炎を見せて！
腹のなかに苛立ちを抱えながらも、我が身の鋭さは変わらない。小細工には中国武術に由来する軽やかな足さばきで、対瀬呂くん戦で見せたような大技には腰の入った拳で迎えうつ。
バラバラになった氷が日光を散らし、夢のように美しい光景が広がった。
「もー意地っ張り！おたんちん！私は退屈が嫌いなの！手を抜かれるのはもっと嫌い！いい加減にしてちょうだい！」
「こどもみたいな言い方するなよ、その顔で」
『あっ地雷踏んだ』
「………………ア゛？」
今、なんつったよ小僧。
「…………れが、誰が更け顔だって？」
『そこまでは言ってねえ！』
似たようモンだろうがよプレゼント・マイク。あーあ、折角楽しみにしてたのに……がっかりだわ。舐めプ野郎に期待したのが間違いだったか？本気は出さない、急所は狙わない、おまけに挑発だけは一丁前ときた。殺してくれと言わんばかりだな。
「はーぁ、次のヤツに期待を寄せるかねェ」
「まだ試合は終わってねぇだろうが……！」
「終わりだよ。……これ以上、私を失望させんな」
「っ！？」
個性のリミッターを無理矢理外す。この試合一度も使わなかった、そして今大会最大級の炎が突如上空に現れた。
これこそは、私が編み出した唯一無二のオリジナル。決勝まで使うまいと決めていた、文字通りの取って置き。
「格の違いを見せてやろう、せいぜい愉快に踊るがいい」
舞台を覆い尽くす魔方陣のようななにか。おぞましく蠢く黒が、私の声にあわせて偉容を示す。
かつての私が愛した歌。その名を冠した、絨毯爆撃。さあ、とくとご賢覧あれ！
「──
雨あられと降り落ちし、意匠を凝らした炎の武具。エクスカリバー、ゲイ・ボルグ、三日月宗近、干将莫耶、その他無銘も業物も、一緒くたにこんにちは、と。
慌てて盾を展開しても徒労に終わるだろう、質が高い物量攻撃なんて笑い話にもなりゃしない。
音高く氷が割れ、急激な温度変化による水蒸気が晴れれば、決着。
「……くだらねェ時間を過ごしたな」
『勝者、讐井さん！』
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おしるこぉ - ふぁっ好きだ(唐突)なんか台詞から滲み出る色気だかS感だかがもう、ほんと、好みすぎて…こう…邪念が浄化する(？) (2019年3月11日 11時) (
レス) id: 4bcefc2029 (このIDを非表示/違反報告)
四方津(プロフ) - 月華姫さん» こんにちはー！なんだかどこかでもとむだびサンドの話をしたような？とむらんはこどもっぽいところが讐井様のお気に入りですが、荼毘さんは大人の余裕まじりにからかってくるタイプだと（勝手に）思ってます。姫…！？女の子扱いに弱い讐井様には効果抜群ですね…！？ (2018年5月25日 16時) (レス) id: 01916e1ba4 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - 続き→言われたらグラッと来ますかね？(￣▽￣)←また遊びに来ます！ではっ♪ (2018年5月25日 14時) (レス) id: 95552be7d4 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - こんにちは！荼毘さんと真夜中の逢瀬！？←大人な気配がっ・・とむらん身近にライバル出現じゃないですか！それはそれでグッド！！荼毘さん意外と紳士的なエスコート出来そう←お手をどうぞ？姫。とか言いそうかな？夢主、女帝とか女王など言われてるから姫とか (2018年5月25日 14時) (レス) id: 95552be7d4 (このIDを非表示/違反報告)
四方津(プロフ) - 月華姫さん» 衝撃のとむらんですん。前から決めてた展開です。たまにはデートさせてやろうぜ、と。荼毘さんは…真夜中のお散歩デートですかね？常闇くんは相性抜群だと思いますよー！オールラウンダーな讐井様に抱えられお互いにフォローし合うのです！ (2018年5月25日 0時) (レス) id: ca4958b5fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四方津 | 作成日時：2018年2月15日 12時
