キミが好き 2 ー Hayato.K ー

ep.7 ー 隼 side ー ページ21

「このキスの天ぷらおいしそ」

玲於が発した単語にピクッと反応。


メンバーとの約束を破る訳にはいかず、会いたい気持ちを押し殺してお店に向かって

そこには玲於しかまだいなくて
みんなを待つ間2人でメニューを広げて会話。


玲「さっきの店員生粋(キッスイ)の大阪人って感じだよねー」

俺を案内してくれた店員さん
確かにこてこての関西弁だったけど。


さっきから、キスキスキスキス

玲於わざと言ってる？

そのワード、今俺の中でトレンド入りしてるんですけど？


もしかして…


隼「Aから何か聞いた？」

今日、玲於とランチ行ったって言ってたし。


玲「隼も大変だねー」

隼「玲於が何か言ったとか？」

玲「何を？」

隼「いや、いい」


玲「あっそだ、亜嵐くん来年の映画キスシーンあるんだってー」

隼「……」

ニヤニヤする玲於。

やっぱ何か知ってんな…。


玲「Aから“しよ”って言われた？」

隼「やっぱ玲於が言ったの？」

玲「マジで？しよって言ったんだ！」

俺、いい事したでしょ？と玲於。


隼「“しよ”とは言われてないけど…Aに何言ったの？」



玲於から経緯を聞いて、ちょっと納得。

そうだよね、いきなりAがあんな事言うなんて変だとは思ってたんだよね。


玲「普通そんなの約束する？」

隼「なんか、流れで…」

玲「お前ら、本当めんどくせー」

面白れーって、玲於がひいひい笑う。


玲「ってか、まだしてないとかあり得なくない？」

隼「いや、それは…」

俺だって

こんなに苦労するなんて思わなかったし…



玲「よしよし」

言葉にならない俺の苦悩が伝わったのか

玲於が頭をなでてくれる。

ep.8 ー 隼 side ー→←ep.6 ー 隼 side ー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す