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鞄からICカードを出して
隼の後に続いて改札を出ようとした時
『あ』
何かがポロリと落ちて、視線を下に移すと
そこには、クマのストラップ…。
あんなに探していた時に出て来なかったのに。
ちゃんと見ていなかっただけで
本当は、こんなに近くにあったんだ…。
『ずっと、見守ってくれてたのかな…』
「捨てないの？」
『捨てないよ』
「もうお役目終わってるんじゃね？」
『そういう問題じゃないし』
「そんなに気にいってんだ？」
『うん…』
ー隼がくれて嬉しかったから…
なんて
見つかった事が嬉しくて
思わず素直に口にしていた。
隼と私を繋いでくれたモノ。
もう失くさないように、大切にとっておこう。
そっと、ハンカチに包む。
「ん」
『何？』
「手…」
目の前には
ずっと触れたかった、隼の手。
ほらやっぱり…
このお守りがあればいい事ある。
きゅっと手を握り返す。
さっきから彷徨っていた私の右手。
やっと落ち着く場所を見つけたみたい。
「あっ」
『何？』
「おめでとう、な？」
『何が？』
「新しいグループ」
『急に、何？』
「言ってなかったなぁって」
『あはは、ありがと』
やっぱり隼から言われるのが
一番嬉しいなあ。
「お祝いしなきゃね」
『え、何してもらお？』
「何が欲しい？」
『何でもいいの？』
「何でも買ったろ！」
金なら持ってる、とかまた調子いい事言って。
『じゃあ、こないだ隼が買ったヴィトンの財布ちょーだい』
「ぜってーやだ」
『何でもいいって言ったじゃん』
「Aにはまだ早い」
『もう、何それ』
バカみたいに2人で笑いながら
離れない、手…。
別に、私はこの手の温もりがあれば
何もいらないのになあ。
それに
どんな高価な物より
私には価値のあるモノがあるし。
鞄の中の…
くまのストラップ。
これからも
迷ったり、不安になったり
お互いの気持ちを見失う事もあるかもしれない。
その度に、これを見て思い出すの…
素直に気持ちを伝える事が
どれだけ大切かって事。
その時もちゃんと伝えるからね。
ーキミが好きー
〜キミが好き end 〜
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あず(プロフ) - しゅうさん» コメントありがとうございます。不器用な隼くんを描くのは私も楽しかったので、また機会があれば描いてみたいと思います(^^) (2018年7月26日 23時) (
レス) id: 30ff9accf8 (このIDを非表示/違反報告)
しゅう(プロフ) - 隼くん。めっちゃ良かったです！不器用さにきゅんきゅんしました！隼くんの小説少ないので、ぜひもっと書いて下さい★ (2018年7月22日 19時) (レス) id: 9acbcf9b49 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - えりなさん» コメントありがとうございます。よろしければもう少しお付き合いください(^ ^) (2018年3月3日 1時) (レス) id: 7a47056526 (このIDを非表示/違反報告)
えりな(プロフ) - とても良かったですキュンキュンしました (2018年2月25日 19時) (レス) id: 7f525f8379 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - NaTsuKiさん» コメントありがとうございます。とっても嬉しいです(^^)後もう少しなのでお付き合い下さい。 (2018年2月24日 9時) (レス) id: 7a47056526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あず
| 作成日時：2017年3月18日 20時
