知り合い(仮) . (ページ44)

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当日ページ44

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ピンポーン

今日はライブだから早く起きようと思ってたけど時計を見ると朝の9:00すぎ。

え、今ピンポンって鳴ったよね…？

『…はい、どちら様ですか。』

外を覗いてみると、マスクに深く帽子をかぶってる男の人がいた。

「A、服返しに来た。あけて？」

あ、海斗くんか。怖い人じゃなくてよかった。

『あ、うん今あける。』

鍵を開けかけた時に、今の私の格好に気づいた。

『あ、ごめん海斗くん。私、今ちょっと寝起きで酷い格好してるから、そのまま外に置いといてくれない？』

「あー袋とかなんもいれてないから外には置けないかも。」

『…そっか』

「絶対見ないから玄関の鍵だけ開けてくれない？」

私はしぶしぶ鍵を開けた。

海斗くんは言った通りちゃんと見ないようにしてくれてる。

『服わざわざありがとう…って海斗くん紙袋持ってる！』

「今日はAの顔見て頑張ろうと思ってたのに入れてくれなそうだったから(笑)」

『海斗くんの嘘つき。あ！見ないって約束！！！』

「いーじゃん。俺前にすっぴん見てるし。」

『個人的にはお風呂上がりのすっぴんより寝起きの方が見られたくないです。』

「俺はどっちも好きだけど？(笑)」

『海斗くんってプライベートもちゃんとアイドルだね。』

「ん？」

『いつも私に甘いセリフみたいなことばっかり言うから。』

「Aさ、俺が誰にでも言ってると思ってんの？(笑)」

『え、それってどういう…』

「んー秘密(笑)あ、それより俺Aに用事あるんだよね。」

『…はい？』

「俺の連絡先、消したでしょ(笑)全然既読つかねーし、なんで？」

『私ファンだから。もうこれ以上海斗くんにも元太くんにも近づいたらだめなの。』

「Aは確かに俺らのファンかもしれないけど、それ以前に俺の知り合い(仮)でしょ？」

『でも…』

「Aが連絡先消す度に俺が会いに来ちゃうけどいいの？(笑)前心配してくれたよね、週刊誌とか…」

『週刊誌だけはダメです。もう消さないので、軽率な行動は…』

「ん、いい子。はいこれ、また連絡して？」

『わかりました…』

「じゃ、マネージャーさん待たせてるから行くね？」

『あっはい、わざわざすいませんでした。』

「俺はすいませんじゃなくて…」

『あ、ありがとう。』

「やればできるじゃん(笑)また後でね。」

やっぱりアイドルってすごい。