ラッキースケベから始める恋はあるのか② (ページ9)

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9話ページ9

あ“～痛い、超痛い、なにこれ死んじゃう、走馬灯が見えちゃう

少し動くだけでドロッと出ているのが分かる

A「痛い…、もうヤダ…」

泣きそうになりながらも必死にお腹を押さえ痛みに耐える

「監督生、どうしたんだ？」

頭上から聞こえる声に頭だけを傾ける

傾けたそこには、白いお耳がぴくぴくと動いているジャックの姿があった

A「ジャック…」

ジャック「なんか微かに血の匂いがするぞ…？」

机にぐだっと横たわっている私をいたわるように、背中をさすってくれる
腰を温めてくれるのはありがたい、ちょっと楽になって気がする

これがアニマルセラピーってやつか…

ジャック「まさか、監督生…、お前」

ヤバい、生理だとバレちゃったかな、あ“～、最悪だ
同い年の男の子にバレるなんて、恥ずかしい、恥ずかしすぎる

ジャック「やっぱり、何匹か狩ってんのか？」

A「なんでやねんっ！！！」

思わず関西弁が出てしまった、なに？なんて言った？

狩り？狩りって言いましたか？

A「なんで私が狩に出かけないといけないわけ！？」

ジャック「いや、ラギー先輩も言ってて…」

A「はぃ？？」

なんでラギー先輩が出てくるんだと聞いたところ、なんでもサバナクローでは、監督生は月一程度の割合で血の匂いを漂わせている、あれは確実に何匹か狩っているとのことだった

思わぬ方向に誤解されていて、開いた口が塞がらない

ジャック「どうしたんだ、監督生」

A「いや、サバナクローでの私の印象どうなってんだ…」

だから最近みんなこの時期はよそよそしいのか、チクショウ！！バレてないだけましだと思っていいのか、バレたほうがましなのかわかんないっ！！

頭が痛くなってきた、生理のせいなのかジャックのせいなのかわからない

ジャック「もしかして、体調悪いのか？」

A「え、いや大丈夫だよ」

ジャック「でも、顔色が悪いぞ」

だんだんと意識が遠のいていく

(やばい、貧血かも…)

ジャックの焦っている声が聞こえる、大丈夫だよと返事したいのにそんな余裕はもうない

呼び声もだんだん聞こえなくなってくる

完全に意識を失う直前にエースの声が聞こえた気がした