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二宮が吐き出した 言葉と涙……
少しして
静かな風音が 響き出した頃
今度は相葉が
.「聞いてくれる？」と話し始めた
.
雅「…あの、さ
大ちゃんの 怪我の事なんだけど
多分、血気胸だと思う…
それも重度の…
だとすると
応急的に出来る処置はないんだよ
発症してから かなり時間も経ってるし
頻繁に吐血もしてたようだから……
胸腔にはもう 大量に血が溜まってて
肺も殆ど縮んでるんだと思う……」
和「… ……」
ここにきて突然切り出された内容に
二宮は驚き、戸惑い……顔を上げた
雅「そうなるともう
開胸するかドレナージしないと……
だから俺…
このままじゃもたないって
言っちゃったんだ、あの時に……」
和「…、… … 雅 紀…？」
何を伝えようとしているのか
その真意が見えず……
二宮は、語る相葉をじっと見上げる
相葉の性格は
誰よりも良く知っていた
だから
こんな場面で……ただ絶望させるだけの話など
する筈はないとわかっていた
和「何が 言いたいんだよ、お前……」
雅「…… でも、違ってるのかもって
思ってきたんだ…
今になって……
だってやっぱり、どう考えても変だもの
動けるわけない、話せるわけない……
普通ならとっくにショックを起こして
意識なんてなくしてる
まして
…
あんな風に 闘えるなんてあり得ない
そう…
… …… あり得ないんだよ、ニノ」
和「… あり 得ない……？」
雅「……わかんない？
あり得ない事が……奇跡みたいな事が
現実に今
大ちゃんの身には起こってるって事
それに、それだけじゃない。
大ちゃんは、ここの青い液体に触れても
不思議なくらい何ともなかった
死にかけた俺とは 全然違う……
何でかは知らないけど
とにかく……色々不思議で、特別な事が
大ちゃんには、起こってる
本人がどう思ってたとしても
間違いなく、常識じゃあり得ない何かが起こって…
だから、
……あ れ？
俺が何を言いたいか、これでもわかんない？」
和「… …、…い や…」
雅「……だから、さっきからずっと
頼んでんの お前に
落ち着いて、状況を見て…
全部まとめて考えて
それを翔ちゃんに助言してやれるのは、お前しかいないだろ？
ほら、俺バカだからさ
冷静にちゃんと分析できる、お前の意見が聞きたいの
ねぇ どう思う？ニノ
今のを聞いても…… 可能性、０だと思う？」
真っ直ぐの瞳と見つめ合う内に
二宮の中で
漸く何かが……動き始めた
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ほうれん草(プロフ) - 初めまして！どうしても気持ちを伝えたくて会員登録しました！現在大学生なのですが、小学校の頃から何度も読み返して楽しませていただいています…！TEMPESTは間違いなく1番好きなケータイ小説です。これからも楽しみにしています！更新ありがとうございます！ (2020年11月23日 3時) (
レス) id: f0434b5d68 (このIDを非表示/違反報告)
ペコちゃん - 毎回ハラハラしながら見させてもらってます。リーダーのその後が気になって仕方がありませんっ！更新首を長〜くして待ってます！ (2020年11月12日 20時) (レス) id: 726f26b2c6 (このIDを非表示/違反報告)
めいそん(プロフ) - TEMPESTで見させてもらった景色が何年経っても忘れられず、ふとまた覗きに来てみたら更新されていてびっくりしました！一気に読み返してしまいました。またこの世界の続きが見られると思うととても嬉しいです。更新ありがとうございます！ (2020年9月13日 20時) (レス) id: 3acd423d16 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - サハラさんの更新通知がとても嬉しいです！サハラさんが描く5人が大好きです。是非結末まで見届けたいと思います。 (2020年9月6日 14時) (レス) id: d6343d5c60 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - サハラさん、更新ありがとうございます。美しい風景描写にうっとりします。本当に大好きです。余韻に浸りながら次の更新をゆっくり待ってます。 (2020年9月1日 18時) (レス) id: 481bc4ee81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サハラ
作成日時：2018年4月13日 12時
