【五条悟】ブラックスマイル

2. 意思はない ページ4

【五条side】




何をしてもやっぱ表情は変わらない。
目の前にニコニコ顔があるだけだ。


『やめとくね、仕事があるから』


そっと僕の手をもう片方の手で外し
くるりと出口の方へ足先を向ける。


釘「フリーで呪術師してるってこと？」


『ううん、ただの銀座のホステス。

呪術師は暇つぶし程度。では、さよなら』



「「「…………は？？？」」」



ホステス？何で？
なのに指3本回収てどーいうこと？


『あ、大切なお仕事忘れてた』


出口を出ようとしたAは
悠仁の目の前に来る。



『君、虎杖悠仁くん？』


虎「ん？そうだけど…」



『そう。良かった思い出して…。

私、君を殺すよう頼まれてるんだけど
どうする？死ぬ？』


その瞬間に野薔薇は戦闘態勢に入る。
良いね、肝心の悠仁がフリーズしてるけど。


「さっきから言ってる事ぶっ飛びすぎてるけど
僕の前で生徒殺そうとするの凄いよね」


『どうしたい？虎杖くん』


「まさかのガン無視？」


泣けてくるわ。
人殺しの依頼受けるホステスがどこにいんだよ



虎「いや…俺は宿儺の指全部取り入れたら
死ぬのは確定してるし

どうせならみんなの役に立ちたいし
それまでは死にたくないかも」


『そう、じゃあ殺さない。さよなら』



「「「…………え？」」」


その笑顔は変わらないままだった。


『死にたくないんでしょ？

私は君の生死とかどうでも良いし
死ななくても良いんじゃない？さよなら』


彼女は教室を出て行った。
外を見ても無駄だ。もう消えているだろう。



俺と彼女の違いは、六眼が有るか無いか。


だけど彼女はほぼそれを補完する能力、
そして呪力の流れを全く悟らせない体質を
生まれながらにして持っている。


正直、呪力が見えないのが1番強い。
呪霊にも気づかれないからね。


…話をしないとダメだなこりゃ。

誰から頼まれたのか突き止めなきゃだし
彼女自身の話も聞きたいし。



釘「先生さぁ、女の趣味悪すぎでしょ」

虎「悪い人では無さそーだけど…
何考えてんのかマジで分からん」

「そういう所も含めて良いんだよ


…って事で、
今夜は銀座でパーリーナイトしてくるわ」



釘「え！！行きたい！！」

「お子ちゃまは寝てましょうね〜」



銀座のクラブとか星の数ほどあるけどね。
今日見つかれば間違いなく僕は天才だ。

3. 脱げないドレス→←1. 再会

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す