三十四話 ページ35
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ｺﾝｺﾝ
「...耳郎ちゃん、入ってもいい？」
「いいよ〜！」
ｶﾞﾁｬ
部屋の中に入ると耳郎ちゃんはベッドの上に座っていた。
「早速なんだけどさ、楽譜のここの部分で＿＿＿」
それからは耳郎ちゃんと音楽の話をして、私が歌ったり、
...個性とかの相談を、した。
「...つまり、そのネックレスがあれば
個性は暴走しないってこと...？」
「...うん。
私は精神的に不安定になったら個性の制御が難しくなるの。
だからいつもはこのネックレスをつけてたんだけど、
最近は壊理ちゃんっていう子に預けてたから少し不安定で...
...この事はまだA組の他の人には言ってない。
耳郎ちゃんが初めてなの。
...だから、私が個性を暴走させたら、他の皆を私から遠ざけて
相澤先生か、壊理ちゃん、耳郎ちゃん。
...もう、私にはこの三人しかいないから。
...その三人の誰かでいいから、私に呼び掛けてほしいの。
私は私が大切だと思った人に何か言われたら多分一旦
個性の暴走は止まるから。
...耳郎ちゃんに頼んでもいい？
...治崎さんはね、死穢八斎會に何かあっても
私が捕まったりしないよう、汚れ仕事はさせなかった。
...私はその気遣いを無駄にはしたくない。
...お願いできる？」
「もちろん！友達のお願いだしね！
Aの助けになるなら喜んで！！」
「...」
...“友達”、その響きが胸の中に響いて、暖かくなった。
演技で仲良くしてた時とは違う。
もっと、綺麗で、暖かくて、キラキラしてて...
...今まで私には無かった物で、勿体ない位。
「...ありがとう、耳郎ちゃん。
...あのね、私には友達って言える友達は殆どいなかった。
だから、耳郎ちゃんがそう言ってくれて凄く嬉しいよ！」
「...ウチも、Aがそう言ってくれて嬉しいよ！」
...本当だったらここにいちゃいけないし、いないはずで、
あんなことをした私がここにいる人と
仲良くしていいはずが無い。
...でも、今は、今だけは...
...友達と一緒にいたい。
こうしているととても楽しい。心が救われる。
...こういうことしたことは全然無かったから。
「...私はそろそろ自分の部屋に戻るよ。
今日は凄く楽しかった。
...あ、他の人には私の個性のこと言わないで。」
「...分かった。ウチも凄く楽しかったよ。
また明日ね。」
「うん。また明日。」
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桜 - 伊織さん» ありがとうございます！！！更新頑張ります！！！ (2020年5月18日 16時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - すっっごい好きですうう…これからも楽しみにしてます、更新頑張ってください！！ (2020年5月16日 23時) (レス) id: 70033b6f85 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 腐った鬼さん» ありがとうございます！！更新頑張りますね！！ (2020年5月15日 16時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
腐った鬼(プロフ) - めっちゃ好きです！これからも頑張ってください！ (2020年5月15日 3時) (レス) id: ddcd1c8cd7 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 雪さん» ありがとうございます！！あまり評価が無いので面白くないのかな？と思っていたので凄い嬉しいです！！ (2020年5月6日 15時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tragic hero | 作成日時：2020年4月8日 7時
