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協力ってなに ページ9

確かに動きは速くはないが、1歩がでかい。
と、


『うわッ!?』

「A!!」

《デデイケ…デデイケ…!!》



なんつー威力のパンチだ、当たったら一瞬で死ぬんじゃねェ?なんて、簡単に死んでやらないけど。

よし、だいぶ洞窟からは離したはず。



『頼むよォ!!』

「オッケーお任せ!いくぜ、特大突風!」

「アーンド・グリム様ファイアースペシャル!
ふな"〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」



邪魔しないように素早く横に避け、デカブツとエースたちご対面。

突風によって威力を増した青い炎は、たちまちデカブツを包み込む。唸り声が聞こえる、効いてるようだ。

良いぞ、最後に……



「落ち着け…よく狙うんだ…俺が知る中で1番大きく…重たい…
いでよ大釜!!!」


あ、やっぱし?実は作戦聞いた時からちょっと期待してたんよ、大釜かなーって。かわいいねェ。

とにかく作戦は順調で、見事にデカブツを足止めすることに成功。


「よし、今のうちに魔法石を取りに行くぞ!」


大釜の下で藻掻くそれの横をすり抜け、洞窟の奥へ足を進める。







背中越しに嫌な気配を感じた。







「あったぞ!魔法石だ!」


ようやく欲しかったものを手にしたその時、




《ザワルナァアアア!!!!》




「うわぁ!!!」

「嘘だ、もう重し退けちまったのかよ!?」



デカブツがすぐそこまで来ていた。



「オイ、デュース!もっと何か乗せるんだゾ!!」

「えぇっと、重たいもの!?」

『頼むよォ、この際大釜でいいか____』






「Aッ!!!!!」





.





ガクン、と目の前の景色がブレて、回って、背中から壁にぶち当たる感覚。





少しだけ焦点が合うようになった視界にどろりと赤いものがかかる。





ゆっくりと、暗くなっていく。

だんだん、みんなのこえがとおくなっていく。









.









.









.









.






『 制服汚れたじゃねぇかよ、愚図が 』









.

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作者名:くろかは | 作成日時:2020年3月24日 15時

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