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交換ってなに ページ16

ただでさえ走るのキツいのに喋ったせいでものすごく疲れた。ちなみに笑顔見た時気が抜けてすぐ離脱した。

授業後にお昼に誘われて、着替えてすぐ食堂に向かう。ポケットにちゃんとお金は入れたよね。



「あっ、Aクン」

『いたいたァ、ごめんね待たせちゃった?』



キョロキョロ周りを見渡すと、立ち上がって軽く手を振ってくれる。心做しか周囲の人達がほわ…てしてる。僕に手を振ったんだよ、残念だったな。

正面の席に腰を下ろし、先程買ったアップルジュースにストローをさした。優しい甘さで最近気に入ってる。エペルが少し目を見開いたが気にしない。



「あの、授業の話の続き…してもらえるかな」

『もちろん!僕こそポムナントカの話聞きたいなァ』

「ポムフィオーレね」



サバナクロー寮の真ん前にマジフト場?があるから、みんなよくそこでトレーニングしてるよ。

お風呂上がりの寮長に出会したら何人かは何故か倒れちゃうんだって。

縄張り意識が強いみたいで他寮生が来たらすっごい威嚇するんだよ。

1番上の1番広い部屋が寮長の部屋なんだァ。絶対1人で使うスペースじゃないってセンパイが言ってた。

あと、進級したとき3年のセンパイが「憧れのレオナ先輩と同級生だなんて」ってのたうち回ってたんだって。寮長今年で3年生3回目らしいよ。



「ははっ、Aクンは先輩のこと大好きなんだね」

『センパイたちの影響かなァ?』

「楽しそうだなぁ…別にポムフィオーレが退屈って訳じゃないんだけどさ」

『矯正されてるんだねェ。そうやって隠れながら食べなきゃいけないの?』

「僕に相応しくないって取り上げられちゃうんだよ」



他の人達に見つからないよう、彼は好物であるネギをこっそり食べている。食べれるなら全部同じと思ってたけど、どうやら食べ物にすら格付けはあるようだ。

何口か食べたあと、今度はポムフィオーレのことを話してもらった。



ヴィルサンはコスメにこだわるあまり、自ら作るようになったんだって。

ウチの生徒は鏡に映る自分を見て倒れる人が多いかな。

みんな演劇みたいな喋り方をするんだ。何言ってるか分からないことが多いけど、たくさん言葉を知れるって考えればなんとかなるよ。

ルークサンは人のことを変な名前で呼ぶんだ。僕もっとカッコイイ名前がよかったな…

体力育成は取らない人が多いけど、ヴィルサンみたいにシェイプアップ目的の人もいるみたい。




呆れたように語る彼の声音はどこか楽しげだ。

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作者名:くろかは | 作成日時:2020年3月24日 15時

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