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──赤井の元から逃げるように走り出したAは、目的地があるわけでもなく走り続けていた。
たどり着いたのは、いつぞや見つけた小さな公園。巣から落ちた小鳥を見つけ、巣へと戻すため木登りをし、ジンに呆れられた場所だ。
以前と同じ枝へと飛び上がって着地したA。小鳥の巣を見つけたが藻抜けの空。巣立ったあとなのだろう。だいぶ放置されているのが分かるほど、雨風に当てられ形が崩れている。
太い木の枝へ腰を下ろし、膝を抱えて顔を埋めたA。『ひっく……ぐすっ……』と嗚咽を漏らしながら啜り泣く。
ポケットに仕舞われた携帯が、ブルブルと震えているのを感じているようだが、手に取る気にはならない様子だ。
(呆れられた……嫌われた……。秀一に……。そんなのやだよ……ごめんなさい……ごめんなさいっ……！)
何度も何度も謝罪を頭の中で繰り返している。
──しばらくの間、彼女は踞りながら人知れず涙を流していたが、自分の声以外に小さい鳴き声が耳に入った。膝から顔を上げて下へと視線を向けると、木をよじ登ろうとしている一匹の猫。
(……なんでここに……)
助走を付けて登ろうとするが、一本の動かない足が障害になって思うように登れないようだ。２ｍくらいを登り、落ちるを数度繰り返している。猫だから背中から落ちることはないが、その様子を見ていれば心の中は落ち着かなくなるのは否めない。
登ることは諦めたのか、根本で爪を立てて引っ掻く動作を繰り返すように。しばらくすると動きを止め、後ろを振り向いた。
「……そこにいるのか？」
間違えるはずのない声の主に、Aは肩を跳ね上げる。葉の隙間から見える赤井達の姿は、どこかボロボロ。髪型が崩れ、服のあちこちに葉が付き、肌の出ているところには擦り傷まである。
この短時間に何があったんだ……？と、彼女の頭の中は混乱しているようだが。何があったのかを簡単に言えば、縞猫を追い掛け始めた三人だったが、猫の通り道は彼らにとって少し険しかっただけだ。
他所の家の庭へ不法侵入。
生垣の下方にある洞窟。
子供なら辛うじて通れるほどの細くて狭い路地。
などなど……。
子供であるコナンはまだしも、大の大人が何をしているんだ……？と、彼らを目撃したものがいたならば、確実に不審者を見る目を向けられるだろう。それが例えイケメンであろうと。だがそんな視線も、甘いマスクによって有耶無耶にされるかもしれん。イケメンはズルい。
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雪丗(プロフ) - 恵未さん» 数ある作品の中から一番に選んで頂き、ありがとうございます！(≧▽≦)「楽しんでます！」というお言葉を拝見すると、頑張らないと！とヤル気が漲ります！p(^^)q更新ペースは遅いですが、着実に進めていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いしますm(__)m (2020年3月12日 23時) (
レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
恵未(プロフ) - いつも楽しく読まさせていただいています。私この小説コナンの夢小説で一番好きなんです！これからも楽しみにしてます！ (2020年3月12日 20時) (レス) id: d0f8b56ca8 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 架印�靴気�» 度々教えて頂き、ありがとうございました(^^) (2020年3月6日 11時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 架印�靴気�» あら？造語だったんですね…(^^; 作者が無知なだけなので、架印�畦佑�気になさることではありませんよ(^^)揚げ足をとる会話しりとりで“しりあげあしとり”。考えられてますねー！こういうのを知ると、原作者様はやはり凄いなー！と痛感致します。 (2020年3月6日 11時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 誤解させてしまったようでスミマセン。 (2020年3月5日 21時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪丗
| 作成日時：2019年11月4日 0時
