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指だけだった火が右手全体を覆ってしまい、顔から三〇センチメートル程の距離にあったため、声を上げて手を離せるだけ離す。本当なら自分ですぐ消せばいいのだろうけど、気が動転してしまう。熱くないはずなのに、熱さを感じるような気がして腕を振り回す。その腕を掴むのはゼオン。

「落ち着け。ゆっくりと魔力を抑えろ」

真っ直ぐ私を見る彼の目には、“大丈夫だ”と安心させるような色が映る。それを見れば息を吸い込み吐きだして、ゆっくりと魔力を納めていく。

火が完全に消えたのを見たら力が抜けて、その場に座り込んでしまった。

『……び、吃驚しました……』
「よく抑えたな」

片足を地に付けたゼオンは私の頭に手を置き、緩く撫でてくれる。その手に安心した瞬間、右手にズキリと痛みが走った。手を確認してみれば赤く膨れ上がっている箇所がある。

『これ……火傷?』
「ん?……ああ。今の火を見て脳が火傷をしたと勘違いしたんだろう。だから火傷跡のようなものが出来たんだ」
『……勘違い……』

“勘違いで火傷した”というのが恥ずかしくなり、顔を下に向ける。そんな私を見てゼオンは「最初のうちはよくあることだ。気にすることなど無い」と言って、私の手の火傷跡を魔法で消してくれた。跡が消えれば私の名を呼ぶゼオン。それに返事を返せば

「振り回した位では火は消えん。何より周りに被害が出るぞ」

と注意の言葉。その言葉にぐうの音も出ない。実際に振り回し、火が当たった草木は焦げ付いているのが視界に入る。肩を落とし頭も下げて

『すみませんでした……』
「魔法を使うに当たって、大切なことは冷静でいることだ。慌てたところで解決はしない。むしろ被害が広がる可能性の方が高い。以後気を付けるように」
『はい……!』

ゼオンの言葉に、より一層注意して行くことを心に誓う。

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設定キーワード:女主人公 , ファンタジー , オリジナル   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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雪丗(プロフ) - キキさん» こちらにまで来て頂き、ありがとうございます。こちらの小説更新はカメさん以下の速度になるかと思いますが、少しずつ更新していきたいと思っております。今後ともよろしくお願い致します。 (1月24日 13時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - チェシャ猫が好きすぎて、こちらにも遊びに来たのですが…こっちもすごく面白いです!トレントの場面、ドキドキしました!どのキャラクターも皆、素敵ですね♪ファンタジーの不思議さやカッコよさがとても伝わってきます。無理なさらない範囲で、がんばってください! (1月23日 22時) (レス) id: cc6696e063 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 雪丗さん» アドバイスありがとうございました!参考になりました! (12月16日 21時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 如月 唯奈さん» アドバイスが出来るかはわかりませんが、小説を読まさせて頂きます。読み終わりましたら、如月様の小説の方へコメント致します。少々お時間下さいませ。 (12月12日 0時) (レス) id: a6201812ee (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 私もファンタジーのオリジナル小説を書いているのですが、表現が上手くできません……何かアドバイスくださいっ! (12月11日 21時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪丗 | 作成日時:2018年11月22日 0時

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