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四六時中、ゼオンの魔力に包まれている状況が続く。ご飯を食べるとき、お風呂に入るとき、寝るとき。初日のように、好き勝手動かされることはないけれど。服の上から、もう一枚薄布を羽織っているみたいな感覚だ。

そして私の動きに合わせて、ゼオンの魔力も動く。動きの邪魔をするのではなく、緩やかに、穏やかに、肌に沿って。“こう動かせば何の問題もない”と、目に見えるように教えてくれる。

唯一、お役目の時間の時だけは、私に纏われているゼオンの魔力は無くなる。悪戯されるのは嫌だけれど、心許ないと思うのは何故だろう?

お役目の時間が終われば、ゼオンの元へすぐ向かう。彼の部屋を覗けば、窓辺に腰を下ろし、腕を組んで目を瞑っていた。

(寝てる?)

そっと近寄り、顔を覗き込む。ゼオンが寝ているところを見るのは初めて。こんなに近付いても、目を開けない。その様子を、じっと眺めていれば

「……いつまで見ているつもりだ」
『きゃっ!?』

言葉と共に片目を開き、ゼオンと視線が交わる。それに驚いて悲鳴が漏れた。

『い、いつから起きて……』
「さあ?いつだろうな」
『まさか寝た振りですか……?』

と質問を投げ掛けたが、クククッと喉を鳴らしているだけで答えはくれない。『またからかわれた……』と少しだけ拗ねていれば、彼から伸びてきた腕は腰に回り、片腕で抱き上げられる。

いきなりのことで『わっ!?何ですか!?』と声を上げたが、ゼオンは口角を上げているだけ。

そしてそのまま外へ体を傾け、重力に逆らうこと無く窓から二人一緒に落ちた。ここはガランの居住地。岩山─アルゴータ山─の中腹あたり。だから下は崖になっているわけで

『きゃあぁぁあ!!?』

遠くに見える地面、下から吹き上がる風は体を叩き付ける。耳につく風切り音。私は恐怖から耳を頭に付け、空いている両手をゼオンの首に、尾を彼の体と自身が離れないように巻き付け、目一杯しがみつくしかない。

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設定タグ:女主人公 , ファンタジー , オリジナル   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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雪丗(プロフ) - キキさん» こちらにまで来て頂き、ありがとうございます。こちらの小説更新はカメさん以下の速度になるかと思いますが、少しずつ更新していきたいと思っております。今後ともよろしくお願い致します。 (2019年1月24日 13時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - チェシャ猫が好きすぎて、こちらにも遊びに来たのですが…こっちもすごく面白いです!トレントの場面、ドキドキしました!どのキャラクターも皆、素敵ですね♪ファンタジーの不思議さやカッコよさがとても伝わってきます。無理なさらない範囲で、がんばってください! (2019年1月23日 22時) (レス) id: cc6696e063 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 雪丗さん» アドバイスありがとうございました!参考になりました! (2018年12月16日 21時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 如月 唯奈さん» アドバイスが出来るかはわかりませんが、小説を読まさせて頂きます。読み終わりましたら、如月様の小説の方へコメント致します。少々お時間下さいませ。 (2018年12月12日 0時) (レス) id: a6201812ee (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 私もファンタジーのオリジナル小説を書いているのですが、表現が上手くできません……何かアドバイスくださいっ! (2018年12月11日 21時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪丗 | 作成日時:2018年11月22日 0時

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