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──この間の失敗からやり方を変えたゼオン。まずは必要最低限の魔力のコントロールが出来るように。ということで始めたのが浄化の力を使っての魔力のコントロール。
「本来なら属性など付ける事などせずにコントロールするものだが、お前の場合は
そういうものなのだろうか?と頭を傾げれば、「わからないんだったな」とゼオンは僅かに眉を寄せた。けれど
「まあいい。とりあえずやってみろ。普段は体全体から放出している浄化の力を、体の一部だけから放出するんだ」
『……はい』
「浄化の力ならこの間のように振り回しても、其処らに浮遊する穢れが消え去るだけ。他のものに影響はでん。思い切りやれ」
『はい!』
ゼオンの言葉に意気込んで力を使えば、──ゴン!と頭部に衝撃が走る。『痛いっ……!』と頭を抑えれば浄化の力も消える。けれど
「やる気になるのは良いが、俺は“体の一部から放出しろ”と言っただろう。なぜ全体で広げるんだ……」
『……く、癖ですかね?』
「はぁ……。手でも足でも、いっそ頭からでも構わん。一部までに抑えろ」
『頭って……なげやりです』
文句を一つ口に出したけれど、ゼオンは何も言わない。むしろ視線で「早くやれ」と訴えてくる。
内心で拗ねながらも一つ息を吐く。目を閉じて浄化の力を使う。目を開けて確認してみれば、やはり体全体から発する光に眉を寄せる。するとゼオンの魔力が、足元から私の体を包んでいく。
彼の魔力で蓋をされたようになり、足の方の浄化の光が消えた。そのまま体を登ってくる魔力は太腿、お尻、腰、お腹まで上がる。そこからは左半身だけ包むように動き、左胸から腕、頭を包んだ。
右胸や右肩を少しずつ魔力が覆えば、浄化の光は右腕だけになる。そのまま上腕、肘、手首を覆ったら右手のみに光が灯ったままになった。
「
『はい』
ゼオンの言葉に返事を返したら、しばらくの間右手に浄化の力が灯り続ける。
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雪丗(プロフ) - キキさん» こちらにまで来て頂き、ありがとうございます。こちらの小説更新はカメさん以下の速度になるかと思いますが、少しずつ更新していきたいと思っております。今後ともよろしくお願い致します。 (2019年1月24日 13時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - チェシャ猫が好きすぎて、こちらにも遊びに来たのですが…こっちもすごく面白いです!トレントの場面、ドキドキしました!どのキャラクターも皆、素敵ですね♪ファンタジーの不思議さやカッコよさがとても伝わってきます。無理なさらない範囲で、がんばってください! (2019年1月23日 22時) (レス) id: cc6696e063 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 雪丗さん» アドバイスありがとうございました!参考になりました! (2018年12月16日 21時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 如月 唯奈さん» アドバイスが出来るかはわかりませんが、小説を読まさせて頂きます。読み終わりましたら、如月様の小説の方へコメント致します。少々お時間下さいませ。 (2018年12月12日 0時) (レス) id: a6201812ee (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 私もファンタジーのオリジナル小説を書いているのですが、表現が上手くできません……何かアドバイスくださいっ! (2018年12月11日 21時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2018年11月22日 0時