16, ページ18
俺の言葉が理解できていないようで、ワンテンポ遅れて言葉を出す彼。
「何言って……？」
「安室さん知らないの!?」
「だから何の話ですか？」
その反応を見て、彼が関わっていない事がわかる。組織もそして公安も。
彼の腕を掴み、チェシャが今朝まで寝ていた病室まで引っ張っていく。「触るな！」とか喚いていたが無視を決め込んだ。
病室内を確認させると、持っていた花束を落とし、俺の顔目掛けて拳が飛んできた。その拳を寸で止める。
「ちょっ!?安室さん!?」
「どういうことだ!?」
「ﾁｯ!……やはり君じゃないのか」
彼の手を離し、互いに睨み合う。その様子を見たぼうやは俺達を病室へ押し入れ、現在わかっていることを安室くんに説明し出す。
「なぜ彼女の側を離れた？」
「彼女から頼まれたことがあったからだ」
「頼まれたことだと？」
チェシャの家でコピーしたUSBカードを、彼らに見えるよう目の前に出す。
「チェシャが今まで集めた、奴らのデータだ」
目を見開き驚きを隠せない二人。ただ欠落してる部分もあることを話す。コピーした１つを安室くんに手渡すと、それを怪しんでみる彼。
「……どういうつもりだ？」
「捜査協力を要請したい。ここは日本。君たちの庭だ。俺達だけでは出来ないこともある」
「…………」
「今もチェシャを探す術がないのが現状だ」
眉間に皺を寄せて、拳を握り締める。赤井秀一は現在死人。沖矢昴に至っては大学院生で只の一般人だ。
「……お前と手を組むのはこれ以上ないほど嫌だが、Aさんの為だ」
「……この間も似たようなことを言っていたぞ」
「それほど嫌なんだ！」
「……まあいい。頼んだ」
「連絡はコナンくん経由で」
「うん！任せて！」
安室くんはそのまま病室を出ていった。ここにいても仕方ないので俺達も帰ることに。
帰りの車内で、ぼうやにもチェシャのデータを手渡す。薬のデータが入っているから宮野志保に渡すよう伝えて、家まで送り届けた。
――数日後。
安室くんからぼうや経由で、チェシャの行方は全く掴めないと連絡があった。組織でも行方を探している最中で行方不明だと。引き続き捜索を続けるということに＿＿＿＿。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 965人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪丗(プロフ) - ベルモットさん» 彼女の正体が記載されている話もありますので。そこを読んで頂いて、わからないことがあれば再度コメントを頂ければ幸いです。お手数をお掛けしますが、よろしくお願い致します。 (2019年6月16日 23時) (
レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - ベルモットさん» この作品を読んで頂き、ありがとうございます。夢主の正体に関してですが、先を読んでおられない読者様がいらっしゃるかと思われます。ネタバレ防止のため、このページ内でのお答えは控えさせて頂きます。読み進めて頂ければ、 (2019年6月16日 23時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 夢主人公って人間ですか？ (2019年6月16日 20時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。原作、名探偵コナンを詳しく知っている方と思いました。私もコナンシリーズの夢小説を書いています。宜しければお読み下さい。黒の組織絡みで好みでした。 (2019年6月16日 20時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 何かヤバイ組織かな？今のところは子供達をさらってる感じかな？ どうするんかな？ルパン達は何かお宝かもしれないのかな？ (2018年8月23日 16時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪丗
| 作成日時：2018年7月22日 12時
