はんぶんこ (ページ14)

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夏休みも終わって学校が始まり

またいつもの日常に戻った

ある日の朝

体を揺すられる感覚で目が覚めた

廉「おい、いつまで寝てんねん」

「うわっ、廉…」

起きると目の前に廉の顔があった

「ごめん、今起きる…」

廉「ちょっと待て」

立ち上がろうとした瞬間

廉に腕を引かれて座らされた

廉「お前、今日休め」

「なんで？」

廉「熱あるやろ」

「えっ…」

そう言われてみると

いつもより怠い気がする

廉に渡された体温計には

38.2℃と表示されていた

「寝てれば治るから廉は学校行って？」

廉「もう休むって連絡した」

「は？」

廉「んじゃ、薬とか買ってくるわ」

そう言って部屋を出ていった

それからしばらくして帰ってきた

廉「薬とゼリーとかなら食べれるかなって思って…」

そう言いながら買ったものを出してくれる

「ごめんね、廉…」

廉「もうごめん聞き飽きた」

「だって…」

廉「だってやない。じゃあAは逆の立場やったらどうしてた？」

もし廉が熱出したら

そりゃ看病するけど

廉「ふふっ、そういうことや。今日くらい甘えていいから」

「ありがとう…」

廉「ん。しんどいやろ？寝てええで」

頷いて目を閉じると

頭を撫でられてる感覚がうっすらした

普段は意地悪してくるけど

こういう時はとことん優しい

しんどい時に誰かいてくれることが

すごく久しぶりで

その温かさに涙が出そうになった

そして気づいてしまった

私はこの人のことが好きだ

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