Bouquet. ( ar×in shortstory )

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in side .



____大ちゃんとの初行為から、早数ヶ月。


両親が帰ってくるまでの間や、夜中に声を抑えたりして、2人の部屋で行為を繰り返していた。

本当はいけないことだって分かってる。

…でも、何度もそれを繰り返すうちに、気づいたことがある。


俺は大ちゃんのことが、兄弟としてではなく

恋愛感情で "スキ" なんだ、と。


このことは、まだ大ちゃんに伝えていない。

最初は抵抗していた癖に、大ちゃんとの行為を繰り返すうちにスキになってました…なんて口を裂けても言えないから。

…もちろん、行為だけが理由じゃなくて

大ちゃんが学校で女の子と話してるところを見て嫉妬しちゃったり

今日もするのかなって期待して準備して待っていたのに、触れてくれなくて寂しかったり

…大ちゃんは " 弟 " なんだって改めて自覚して、胸が苦しくなったりだとか…

その困難を乗り越えてでも、大ちゃんと支え合っていたいって思ったんだ。


｢何考えてるの？｣

｢アッ…！？｣

｢ダメだよ、俺以外のこと考えちゃ｣

｢ふぁっ、あぁっ…考えて、な…ぁああっ…！｣

｢…どーかな｣


……そんなに、不満そうな顔しなくったって、

俺はあの日からずっと、大ちゃんのことしか考えてないんだよ

たった一言でさえ口にできない、弱虫な俺。

…言葉にしなくても、この気持ちが大ちゃんに伝わっていたらいいのに…なんて、ね。


｢慧、｣

｢んぅ…？ど、したの、っ｣

｢俺ね、慧が……ダイスキ、だよっ…｣

｢っん、だい、ちゃん…？ぁっ…｣


…何だか今日の大ちゃんは、どこか寂しそうな目をしているように見えた。



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