21話 ページ21
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「わぁ、すごい…!」
「Aは昔からこういうところ好きだったよね。」
「そっか…記憶は失くなっても好みは変わってないんだ…!」
Aは再会してから見たことがないくらいの明るい表情でアトラクションを見て回った。
全制覇を目指すとまで言い出したから僕の方が大丈夫か心配になってしまった。
そう言えば運動は苦手だったけど体力だけはあったっけ。
「あれ!えぇっと…ジェットコースター乗りたい!」
「いいよ。行こっか。」
今日のAからはまるで昔のような幼さを感じ取れた。
普段の少し大人びな雰囲気はどこへやら。小さな子供のようにはしゃぐ姿は昔のAを思い起こさせた。
「時透君、大丈夫?」
Aは心配そうに僕の顔色を窺う。
不意に近づいた距離に僕は身体の熱が上がるのを感じ取った。
ああ、やっぱり僕はこの人が好きなんだと。今日も今日とて再確認させられる。
「……大丈夫、だよ。行こっか。」
「本当に?具合悪いなら休んだ方が…。」
「大丈夫大丈夫。ほら、ジェットコースター乗るんでしょ?」
ふと、無意識に。幼い頃の癖でAの手を取り、その腕を引っ張っていた。
途端、自身の行動に焦りが生じる。
なんでこんなに自然に手を繋いでるんだ…。
確かに幼い頃ならよく手を繋いでいた。でも僕達はもう大学生だ。なんで今になって昔の癖が出てくるんだ…。
流石に駄目だろう、と思いその手を放そうとした。その時。
視界に入ってしまった。恥じらうように顔を赤らめるAの姿が。
ただ単に異性にいきなり手を繋がれたから、と言うだけの理由かもしれない。相手が僕じゃなくたってこんな表情をしたのかもしれない。
でも、でも。
紛れもない、僕自身が彼女にこんな顔をさせたのなら。
これ以上、嬉しいことなんてあるわけないじゃないか。
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「(熱い…。)」
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白霞(プロフ) - いちごアメさん» 応援のお言葉ありがとうございます。面白いとも言って頂けて嬉しい限りですございます。最後まで閲覧頂きありがとうございました! (2020年8月19日 17時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
いちごアメ - とっても面白いです!!これからも頑張ってください (2020年8月18日 21時) (レス) id: 77a7bd0b14 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» そんな風に言って頂けて光栄の極みでございます!素晴らしい作品だなんて畏れ多い…!最後まで閲覧頂きありがとうございました! (2020年8月18日 12時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - す、素晴らしい!泣きました。とても面白い、悲しい?ような気がして面白かったです。(伝わらないような気がする。語彙力無くて、すいません!)とにかく素晴らしい作品でした。お疲れ様でした。 (2020年8月17日 21時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - くれーぷさん» そのように言って頂けて嬉しい限りです!こちらこそ閲覧ありがとうございました! (2020年7月28日 19時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月26日 0時