え、待って！？知らないよ！？【緑】 (ページ39)

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その袋の中を見てみると、パンやおにぎりもあった。
朝ごはん食べてないって分かったのかな。もしかして阿部さんってエスパーなのかも。

でももうそんな事を考えている暇すらないくらいお腹が痛かったので、意識を失ったように、泥のように眠っていた。

阿「………ん、……さん、」
「…ん、」
阿「…きて、……さん、…起きて、白雪さん」
「っ、！」
阿「起きた、良かった〜。意識失ってたらどうしようかと思ったよ本当」
「ご心配とご迷惑をお掛けしました…」
阿「全然大丈夫。あ、もう撮影の時間だって。準備しよ？」

こてんっ、と効果音が付きそうなかわいい首の傾げ方を学んだ。今。
てか阿部さんってもしかしてあざとい？もしかしてじゃないな、絶対そう。

「起こしてくださってありがとうございます」
阿「ふはっ、ねえ硬いって！笑もっと緩い感じでいいんだよ？」
「…ぅ、頑張ります」

その後の撮影は上手くいって、楽屋に戻った。

「阿部さんっ、今日はありがとうございました」
阿「こちらこそ。あ、呼び方変えない？」
「呼び方ですか？」
阿「そう！俺みんなからあべちゃんって呼ばれてるからあべちゃんって呼んで欲しいな。それか…亮平とか？」

りょ、亮平…！？！？下の名前はさすがにハードルが高すぎたので「あべちゃん」と呼ばせて貰うことにした。

「あ、じゃあ私のことも白雪さん、じゃなくてゆき、とか下の名前とかで呼んでください！」
阿「じゃあお言葉に甘えてAちゃんって呼ぼうかな」

そんなこんなで仲も深まり、お互いタメにしよう、という結論に至った。
もちろん皆の前(プライベート以外)ではちゃんと今まで通りにしようという約束もあるけれど。

阿部さん、改めあべちゃんと、撮影が終わるまでにもっと仲良くなれたらいいなぁ。