ありがとう ページ39
「Aさん!!」
目を開けた先には
大粒の涙を零しながら此方を見つめる炭治郎達の姿
意識が朦朧としているせいか
ぼんやり輪郭が見える程度だが聞こえてくる声は間違いなく彼らのものだった
「しっかりしてください!Aさんッ!
絶対!絶対!助けてみせるから!だからッ!!」
「おい!黒子女!絶対目ぇ閉じんなよ!
あとでツヤツヤのどんぐり分けてやっから!絶対ぇ目閉じんじゃねぇぞ!」
「ヤダヤダヤダ!俺より先に死ぬなんて絶対ダメだよ!
俺ダメダメだからAちゃんが居ないと俺ッ...俺ッ!」
そんな同時に喋られても困る
お願いだから一人ずつゆっくり喋ってくれ
どう返答を返せば良いか悩んでいると
脳裏にある疑問が浮かんできた
【何故彼らがここに居るのだろうか...】
しかし、その答えは案外早く見つかった
その答えを見つけた瞬間
胸の奥にじんわりと熱が篭った気がした
『はははっ...そっか、そうだったんだ...』
“恩人”の貴方には何としてでも生き延びて欲しかった
自分の人生投げ打ってでも貴方には幸せになって欲しかったから
追い詰められた状況の中
足りない知恵振り絞って口から飛び出た言葉に
まさか、【本気】で答えてくれるなんて
貴方って言う人は
どれだけ私を驚かせれば気が済むんですか?
ねぇ__
後藤さん?
『たんじろ...ご...とうさんは無事?』
途切れ途切れになりつつも
そう聞くと炭治郎は力強く頷いた
そっかぁ...
『...よ゛かったぁっ』
その答えを聞けただけでもう十分
私がしたことは決して“無駄”じゃなかったって
そう分かっただけでもう...“十分”だよ
ゆらりゆらりと薄れゆく意識の中
最後に思い浮かんだのは隠のみんなの笑顔だった
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←それが盛大なフラグだということを私は知らない
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葵 - とても良い終わり方でした!久しぶりの完結された夢小説見て嬉しかったです!これからも応援してます! (2021年10月16日 19時) (レス) @page39 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
酢蓮 - 終わっちゃったんですか? (2020年6月16日 21時) (レス) id: 1628010482 (このIDを非表示/違反報告)
ノゼル(プロフ) - 夢主面白いしかっこよすぎ笑 あとちょっと涙腺緩みました…。続き楽しみにしています。 (2020年2月21日 14時) (レス) id: 970f7c33df (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - 気になります!!更新待ってます! (2020年2月17日 3時) (レス) id: 19f08aa559 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - 凄く面白いです!夢主がこの後どうなるか、凄く気になる…!更新、頑張ってください! (2020年1月2日 13時) (レス) id: 68bb132a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rio | 作成日時:2019年10月3日 14時