隠の桐島さん 第二幕【鬼滅の刃】

鬼に金棒ならぬ鬼に箪笥 ページ33

いや、でもこのままじゃ死んでも死に切れないな




こんな舐められきったままじゃ
鬼殺隊の名折れだって師範にぶっ叩かれそう...




よし...私が死んだら絶対此奴に呪いかけてやろう






候補としては第一案の一生彼女ができない呪いか
一日に一回必ず箪笥の角に小指をぶつける呪いの第二案あたりが無難だな




ふっふっふ！！





...さて、どちらにしようか(ゲス顔)





「え、何その顔...」




『え？別に...なーんにも考えてませんけど？』




いや待てよ第一案だと此奴が女に興味がなかった場合
それはそれで呪った意味がなくなるな...


むしろ此奴に利益がでてしまうのでは？



よし、じゃあ呪いの内容は第一案の一日一回は
必ず箪笥の角に小指をぶつける呪いに決まりだな！！




鬼と言っても痛覚はあるしね！！









死に間際だというのに妙にニコニコし始めた私に
若干引き始める童磨に輝かんばかりの笑顔でその結果を報告する





『もし私が死んだら一日に一回は必ず箪笥の角に小指をぶつける呪いをかけておきますので覚悟しておいてくださいね♡』




「えー、何その呪い〜！」





最初はケラケラ笑って流していた童磨だったが
私の目をみて冗談ではないと気付いたようで



その甘ったるい仮面は徐々に崩れ始める





急に扇を開いたと思えば
先ほどよりやや低い声で話しかけてきた





「...ねぇ、一ついいかな」






『な、なんですか？急にそんなかしこまって』








何か企んでいるのではと若干身構えながら
おずおずとそう問い返すと








これでもかというくらい真剣な眼差しで







奴はこう言った









「頼むからそれだけはやめてくれないかな？」




『なんでそこで急に真面目になるんですかね？』









速報【鬼でもやっぱり箪笥に小指ぶつけるのは痛い】

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