隠の桐島さん 第二幕【鬼滅の刃】

煽りの呼吸！壱ノ型...嘲笑！！ ページ29

「え…？」




『聞こえなかったんですか？いやだと言ったんです』





予想が外れたようで
奴は大きく目を見開かせた



しかし流石は頭脳派の十二鬼月
すぐにいつもの微笑みを取り繕い


わかっているはずの理由を問うてきた





「本当に君は頑張り屋さんだね
でも、いいのかい？苦しいだろう？辛いだろう？
全てを吐き出して仕舞えば…」





『ハッ、下心丸見えなんですよ！』





まぁそうですよね


貴方達【鬼側】が喉から手が出るほど欲しがっている情報を


こんな剣士でもない隊員が握っているのだから





ほんの少し優しくすれば
コロッと騙されてしまいそうな女が最重要機密と言っても過言ではない情報を持ってるんだから


さぞ喜んだことでしょうね





本当は微塵も思ってない上っ面だけの言葉をかけ



情けをかけるフリをして
情報を引き出す





仮面の内側では



内心




ほぉら、引っかかったって





ほくそ笑んでいたんでしょう？






『ほんといい気味です！貴方は私を救いたいんじゃない
私の持っている情報が欲しいだけ』






そりゃそうですよね




【鬼側】の貴方達が喉から手が出るほど欲しがっている情報を
こんな剣士でもない隊員が持っているんですから




さぞ御喜びになったことでしょう...





正に鴨がネギ背負ってきたんですからねぇ






でも、




私は格好の餌なんかじゃない





『全部が全部貴方の思いどおりになんてなると思わないでください』





私がはっきりとそう言うと童磨はピタリと笑うのを辞めた




その抜け殻のような表情からは全ての感情が抜け落ちたようで
扇から覗く瞳が酷く冷たいものだったのをよく覚えている




冷たい氷のような視線が私を射抜くように放たれていた





けれど私は此奴の思い通りになってはならないと
心の中で強く繰り返した






どうだ＿＿＿





私はアンタの思い通りになんか死んでもならない





嫌、





なってやるもんか...







そう







これが私のささやかな贈り物(いやがらせ)






嗚呼、願わくばこの贈り物が
貴方の今後の人生を大きく狂わせることを



心よりお祈り申し上げます...







そして最後にあえて一言“残す”とするならば






私はきっとこう言うでしょう









『とっととくたばれ糞野郎＿＿＿』

氷の心→←商品の返品および交換は承っておりません((ニッコリ

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