RAMPAGE diary

高校生×RIKU ページ23

「あー、また見てる」




「いいじゃん好きなんだもん」




昼休み




グランドでサッカーをしてる陸くんが好きで、教室の窓から彼を見るのが私の日課



友達のゆいには呆れられてるけど




ゆい「もう告白すれば？1年前から好きだったんでしょ？」




「うん。でも、知らないで欲しいの」





ゆい「どうして？」





「ずっと、見ていられなくなる」






サッカーが上手な陸くんはゴールを決め、両手を上げて喜んでる





ゆい「そう…それもアリかもね」





「見てるだけで十分。それ以上は望まない」




陸くんは優しくて、笑顔が素敵な人




きっと私は、そこに惹かれたんだろう





放課後




「宿題忘れた…」






明日提出しなきゃいけないのに、机の中に入れっぱなしだったことに気づく





教室へ行くと、陸くんがいた



…一人で本読んでる




ガラガラとドアの開く音と同時に陸くんは、本から目を離して私を見る



陸「あれ？どうしたの？」



「ちょっと、忘れ物しちゃって」



陸「そっか」



陸くんが話しかけてくれるなんて、嬉しい







陸「あー、バレちゃったな」



「え？」



陸「放課後、一人で本読んでるの」



「…」



陸「本読んでるとさ、嫌なこと全部忘れて、頭の中が本の世界でいっぱいになる」




「嫌なこと…？」



想像もつかなかった


陸くんが何か"嫌"と思うことがあるなんて





陸「まぁ俺にも色々あるんだよね、あんなに楽しくサッカーしてても。 あ、今の内緒ね？」



口元に人差し指を立てて、笑いながら言う





「うん」




その日からもっと彼を好きになった




私だけが知ってる陸くん______




Fin.

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