RAMPAGE diary

執事×藤原樹 9 ページ12

「ん、ん…」





目を覚まし、時計を見ると何時間も経っていて






「寝すぎた…」





ふと横を見ると、樹くんがベッドの端で伏せて寝ていた





まさか…ずっと私の傍にいてくれたの…？






今までの執事はそんな事してくれなかった





必要な物を私の部屋に置くだけ





みんな無表情で、めんどくさって思っているようにも見えた







端整な顔立ちの執事






気持ち良さそうに眠っている






サラサラな髪の毛を触りながら






"ありがとう"って小声で呟いた








――――――――――――――――――――






「雨ねぇ…」






ｻﾞｰっと雨音が聞こえる窓に手をついて空を見上げる





雨の日が嫌いって言う人が多いけれど、私はそう思わない。





雨の匂い、曇った空の色。






そして何より…






樹「本日はお出かけができませんね…」






この執事が私の傍にいてくれるから






私は、樹くんが人間の心を持ってるということに薄々気付いている







だからもうお嬢様なんて辞めたい







あなたから離れなきゃいけないの

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