いきなり好感度見せられても困ります。【ブルーロック】

◇１８ ページ18

.



「何してんの？二人で」


「……レオ」



後ろから御影くんが歩み寄ってくる。凪くんは後ろを振り返って御影くんの名を静かに呼んだ。
そして凪くんの手元の可愛く包装された袋を見て、疑問の表情を浮かべた。



「？…凪、それ何？」


「これね、バレンタインだからってAから貰った」



“バレンタイン”
その単語に御影くんはあっ、と声を上げて反応した。



「そーいえば今日だったな。すっかり忘れてた」


『御影くんのチョコはこれね。口に合うといいんだけど…』



私は御影くんに同様の包装をしたチョコを渡す。御影くんは快く受け取ってくれて、安心する。



「…Aからのチョコすんげぇ嬉しい」


『うん。私も喜んでくれて嬉しいよ』


「いや俺、今まで大勢の女子からチョコ貰ってたけどAのが一番嬉しいっていうか」



だんだんと御影くんの雰囲気が変わっていくのを何となく肌で感じた。先程までの明るい色をした彼の瞳は今はなぜか黒く濁っているような気もする。
…これはやばい。



「レオ、俺がいるの忘れてない？」


「…あ、凪も貰ったんだよな？」


「うん、そう」



そんな時、隣にいる凪くんがナイスタイミングで話しかけてくれたおかげで御影くんの勢いが止まる。
これだけは凪くんに感謝。


……と思っていたら。



「これ、本命ってことでいいよな？」


「何言ってんのレオ。俺だよ」



二人が同時に私を見つめてくる。
…前言撤回。御影くんも凪くんと同じくらいヤバいしなんなら同類でした。



.

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←◆１７

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す