いきなり好感度見せられても困ります。【ブルーロック】

◆１７ ページ17

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『うん、凪くんのもちゃんとあるよ？』


「ほんと？」



無表情だったのが、ほんの少しだけ目が細められ口角も上がっていきいかにも嬉しそうな感じ。喜んでくれるだけなら全然いいんだけど…



『これ、凪くんの』


「ん」



私の手からすぐにチョコを受け取ると「甘い匂いする」なんて言いながら大事そうに持つ凪くん。
もうチョコ渡したからいいよね、そう考えて離れようとしていれば“あ”と彼が声を洩らす。




「これ本命だよね？うん、そうだよね」




彼から離れようとしていた私の体がピタリと止まってしまう。聞こえなかったフリして離れればよかったかもしれない。別に本命とか義理とかあんまり考えてないし。
でも凪くんはなぜか本命って認識してるみたい…それに自分で肯定しちゃってるよ。



「バレンタインとか考えたことなかったけど意外といい日だね。Aから本命のチョコ貰えたし」


『うん…そうだね、』



一瞬、凪くんの好感度を見ると96…だと。横の書かれてる内容も激重感情が表されているし。

あぁ、凪くんは要注意人物だからって渡したらすぐに逃げようって思ってたのに。さっき止まってしまった自分に後悔する。
彼のことが特別キライな訳じゃないけど何となく怖い感情があるし…




「…あれっ？凪とAじゃん。」




誰か来てくれないかなー、と望んでいれば運良く凪くんの親友の御影くんが現れる。御影くんもヤンデレっぽいけど凪くんよりは十分マシだし、来てくれたおかげで凪くんと二人きりにならないことにホッと胸を撫で下ろした。



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