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ふと、坂田の顔が頭をよぎった。
坂田とAは高校の同級生だと言ったが、彼らの間は、どこかぎこちなく見えた。
もしかしたら、高校の時に何かあったのかもしれない。
考えたくはないが、例えば、高校の時付き合っていたとか。
そう考えると、坂田によって奪い去られてしまう恋であるかもしれない。
そのことだけは、覚悟しておかなければならない。
俺が自分の気持ちをぶつけることで彼女を苦しませるとしたら、それどころか、このさき話すこともできなくなってしまったとしたら、、、
そのほうが何十倍も辛いであることに違いないのだ。
同じ大学である上に家も近所でバイト先も同じとなれば、ただの恋人同士が別れるようなわけにはいかない。
会わずにいることもできやしないのだ。
どうしてもそれだけは、避けたかった。
「A、落ち着いた?」
「はい。おかげさまで。遅い時間なのに、すみません」
「あんな状態のお前に「はいそれじゃあ、さよなら」なんて言えるかよ。俺がやりたくてやってるんだから、後輩のお前は素直に甘えとけばいーの」
違う。ほんとは好きだから。
Aじゃなかったらこんなことしない。
こんな風に、優しくして、俺に頼ってくれるように仕向けるようになんてしない。
どうして俺はいつも、素直になれないんだろう。
「ありがとうございます」
Aがゆるく笑った。
それだけで、彼女への感情を自覚したばかりの俺は、心臓がうるさいくらい跳ねまくった。
肋骨を折りかねない勢いで跳ね回る心臓をバレないように、俺は彼女の頭を撫でて視界を遮った。
「…泣いてもいいけど、1人で泣くなよ」
できるなら、彼女を抱きしめてその耳元でささやいてやりたかった。
何も心配はない、辛いことがあったら誰に言えなくたって俺に言えばいい、この先どんなことがあっても、俺だけは絶対にお前の味方なんだから、と。
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りひと(プロフ) - たまさん» たま様/コメントありがとうございます!またコメントをいただけて嬉しいです!続編のほうも、引き続きよろしくお願いいたします! (2019年12月24日 11時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
たま(プロフ) - こんにちは!グッドイブニング・トウキョウから引き続きずっと読んでいます。坂田さんsideも入れて頂きありがとうございました。これからの逆襲編も楽しみですし、また坂田さんとくっつくのも楽しみにしております。これからも応援しております。 (2019年12月24日 11時) (レス) id: a928baf79e (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - shioriさん» shiori様/コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!今後も楽しんで読んでいただけるよう努めて参りますので、応援のほどよろしくお願いいたします! (2019年12月22日 3時) (レス) id: 643f7a330d (このIDを非表示/違反報告)
shiori(プロフ) - 初コメ失礼します!浦田さんのキャラめちゃくちゃいいですね!元々惚れてますけど余計に惚れますね!応援してます!更新頑張ってください! (2019年12月22日 1時) (レス) id: f06d85eb8e (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - ゆずの実さん» ゆずの実様/コメントありがとうございます!どんどん更新して参りますので、今後とも応援のほどよろしくお願いいたします! (2019年12月21日 13時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りひと | 作成日時:2019年12月13日 23時