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バイト先である、ファミリーレストランに着くと、
「おはようございます」
入口の掃除をしていた副店長の佐々木さんという女性に会釈をする。
「お、A、おはよう」
佐々木さんはさっぱりとした女性で、私は彼女が好きだった。
「A、お前来るの早くね？」
事務所のドアを開けると、休憩をしていたうらたさんがコーラを飲んでいたストローから口を離し、こちらへ笑いかけてきた。
うらたさんは同じ大学の2個上の先輩だった。
学部は違うので、会うことはほとんどないが、時間が合えば一緒に学食を食べることもある。
もともと面倒見の良い性格もあってか、ここでバイトを始めたときも、いろいろ教えてくれたのがうらたさんだった。
地味な私なんかに構う、不思議な人だ。
「だって、今日から新しいメニューが始まるじゃないですか。予習しようと思って」
「まじめかよ」
うらたさんが、ふはっ、と吹き出して笑った。
小さい頃から「Aさん」、仲良くなっても「Aちゃん」だった私は、ここのバイト先出だけは「A」と呼び捨てにされる。
それは、自分がみんなに認められて仲間に入れてもらえたようで、なんだか嬉しい。
カバンの中から制服を取り出して、隅っこにあるドアを開けると、うらたさんは驚いたように私を見た。
「着替えるの早くね？」
「だってこの制服、好きですもん」
「……わかんねぇやつ」
小さな更衣室に入って鍵を閉め、私はカーディガンを脱ぎ、ワンピースのチャックを下ろして下着姿になった。手元に視線を落とし、淡い水色の制服に腕を通す。
ワンピース型の制服のチャックをあげると、そこにはもう「店員」としての私がそこにいた。
肩より少し長い髪の毛をブラシできっちりと結い上げ、黒いネットに入れる。
帽子を被れば、完成だ。
もう一度鏡を確認すると、そこには話すのが苦手な私はどこにもいなかった
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りひと(プロフ) - たまさん» たま様/コメントありがとうございます！またコメントをいただけて嬉しいです！続編のほうも、引き続きよろしくお願いいたします！ (2019年12月24日 11時) (
レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
たま(プロフ) - こんにちは！グッドイブニング･トウキョウから引き続きずっと読んでいます。坂田さんsideも入れて頂きありがとうございました。これからの逆襲編も楽しみですし、また坂田さんとくっつくのも楽しみにしております。これからも応援しております。 (2019年12月24日 11時) (レス) id: a928baf79e (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - shioriさん» shiori様/コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！今後も楽しんで読んでいただけるよう努めて参りますので、応援のほどよろしくお願いいたします！ (2019年12月22日 3時) (レス) id: 643f7a330d (このIDを非表示/違反報告)
shiori(プロフ) - 初コメ失礼します！浦田さんのキャラめちゃくちゃいいですね！元々惚れてますけど余計に惚れますね！応援してます！更新頑張ってください！ (2019年12月22日 1時) (レス) id: f06d85eb8e (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - ゆずの実さん» ゆずの実様/コメントありがとうございます！どんどん更新して参りますので、今後とも応援のほどよろしくお願いいたします！ (2019年12月21日 13時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りひと
| 作成日時：2019年12月13日 23時
