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夢が終わる。
なんとなく、わかった。うらたと坂田はAを助けることが出来たのだろうか。
目が覚めれば、分かるか。
夢でもナナに会えてよかった。不覚にも、自分の気持ちを理解したのは彼女に会えたからこそだった。
もう彼女に会いたいとは思わなかった。未練や後悔がないわけではない。けれど、いま、自分の隣には志麻がいる。うらたも、坂田も、Aもいる。それだけで、十分だった。
「なんか、憑き物が落ちたみたいな顔してんな」
センラは驚いて志麻を見た。そして、自分でも納得する。
「愛してたんよ、彼女のこと」
愛していた。確かにこれは愛だった。
「過去形？」
「そう。過去形」
現在形は言わずもがな、だろう。
白んでいく世界を見ながら、志麻は言った。
「そういえば、さっき、なんでセンラを助けたかって聞いたやん」
「んー？」
「あの日、土砂降りの中、センラは俺を見上げて、殺してくれって目をしとったから。だから助けたんよ」
「え？」
センラは目をぱちくりとさせた。殺してくれって言われてたから、助けた？
「俺は死にたがってるやつを簡単に殺してやるほど優しい奴じゃないのよ」
「志麻くん…………」
センラはふっと笑った。それを見て、志麻はニヤリと笑う。
「……で、いまはどうなワケ？いつ死んでもいいって顔には見えへんけど」
「いまは……そうやね」
許されるなら………ナナ。
あともう少しだけ、自分のために生きてみたいと思う。
仲間と、Aと一緒に。
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りひと(プロフ) - 凍華＠ラさん» コメントありがとうございます。みなさまの応援のおかげで、ありがたいことにランキングに載ることができました。今後ともお楽しみいただけるよう更新してまいります。引き続きよろしくお願いいたします。 (2020年5月29日 19時) (
レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
凍華＠ラ(プロフ) - よくランキングに載っている作品だったので、少し気になって読ませていただきました。本当に面白くて、一気読みしてしまいました。続きが楽しみです。無理のない範囲での更新、頑張ってください！ (2020年5月29日 12時) (レス) id: 960374666f (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - over the rainさん» コメントありがとうございます。お楽しみいただけたこと嬉しく思います。今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。 (2020年5月26日 22時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 続編おめでとうございます。題名に惹かれ読み始めてこらあっという間に3作品目でびっくりです。応援してます。 (2020年5月26日 6時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - ありまさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しく思います。今後とも、何卒よろしくお願いいたします。 (2020年5月25日 18時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りひと
| 作成日時：2020年5月24日 23時
