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宮 「…Aちゃん。出来たよ！起きれそう？」
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あ 「は…い。ありがとうございます」
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宮舘先輩に支えられながらベッドから身体を起こすとお粥のいい匂いが鼻を掠める。
少し眠りにつけたから頭痛もマシになった気がする。
完全に治ったとは、まだ言えないけど…
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あ 「わぁ…」
凄い美味しそう…というか彩りがいい…
しかも食べやすいように野菜も細かくカットしてくれてる。
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宮 「冷蔵庫のあり合わせで作ったから質素ではあるけど…とりあえず食べてみて？」
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一人で食べれそう？宮舘先輩が心配そうに隣から顔を覗き込んでくる。
だから、ぶんぶんと必死に手を横に振って
大丈夫です！一人で食べれます！と訴えた。
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宮 「熱いから気を付けてね」
あ 「いただき、ます…」
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ふーふーもせずにいきなり口に運んだお粥。
宮舘先輩の忠告をきちんと聞いておくべきだった。
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あ 「…！！」
宮 「…？」
あ 「…あっつ、」
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口の中が…というか舌が…
自分が猫舌だということ完全に忘れて、た。
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宮 「と、とりあえず飲み込んで！」
あ 「…っゴクッ。はぁ」
宮 「はい、水。…大丈夫そう？」
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水を含んだことで口の中の熱さは消えた。
なんとか大丈夫です…
そう言うと少し間を空けて我慢していたものを溢すかのようにふふ、って頬を緩ませる宮舘先輩。
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あ 「えっ、と…」
宮 「あ、ごめん。やっぱりAちゃんって面白い子だなって。笑」
あ 「…？」
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宮 「でもいつものAちゃんが少し戻って来てくれてよかったよ」
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宮舘先輩の視線は正真正銘、私だけを見つめてる。
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その瞳はなんだか優しく、温かくて…
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目が離せなくなりそうに、なるの。
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だから…
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あ 「…ん、美味しい〜！」
そんな先輩から気を紛らわすみたいに、
目の前のお粥を必死に口に運んだ。
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2020年12月29日 22時
