推しが尊い ─7─ ページ7
今日は木曜日。
その為、朝練がバレー部にはあり、朝練がある時には及川と岩泉が迎えに来てくれる。
私は鞄に新しいアクキー出久をつけて、扉を開けた。
「おはよう！A！」
「はよー」
『おはよ〜』
いつも通り挨拶をして、いつも通りの道を三人で歩く。
大体は及川が自分の話題を出して、それを岩泉と私で適当に反応するだけ。会話は全然続かない。
それでも、つまらないとは思わないけどね。
「あ、そう言えばA。昨日は本当にごめんね」
『昨日？……あ、くじ？』
「うん。ほんとにごめん」
歩く足を止めて、堂々と頭を下げる及川。
ヤベ、これファンに見られたら私殺されるんじゃない？と思いながら写メる。
後で、皆に見せよっと。
『大丈夫。結果的に全部手に入ったから』
「そっか、良かっ……え？」
『ん？』
「ぜ、全部って…？」
『そのままの意味だけど？』
「さ、左様デスカ……」
片言になる及川と私の顔を激視している岩泉。
ブスの顔を見つめても何にもないよ。
無言になったこの場を何とか及川が繋げる。
「ら、来週って確か期末テストあったよね？」
『は？テスト？』
「え、あったよね？岩ちゃん」
「あ？あぁ…確か」
まじか……テストって。
何にもしてないじゃんか。
『及川ぁ……』
「及川さんは教えられないよ。自分で精一杯」
『岩ちゃん…』
「そんな目で見んな気持ち悪りィ。自分で何とかしろ」
『無理に決まってんじゃん』
部活仲間を見捨てる気？良いもん、国見に教えてもらうから。
いや、あいつ一年だったわ…
「Aって、歴史と文豪は得意だよね」
『まあねっ！』
「他はボロボロだけどな」
『いや英語とか何語なの。あれ、もう宇宙語でしょ』
「何語って英語だろ」
岩泉からのツッコミは無視して、足を進める。
文豪はだってさ？わかるよね？あの皆が出てくるんだよ？？そりゃ覚えるわ。
歴史はさ？もう意地で頑張った。
「Aって運動神経は良いけど、学力が愕然と低いよね」
『ギャップ萌え♡ってやつを狙ってんの』
「オメーにギャップ萌えなんてねぇだろ」
『ご名答』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 575人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琥珀糖 - 自分の知ってるキャラ出るとテンション上がりますね！ (2021年9月13日 0時) (
レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き！！(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！ (2020年4月13日 9時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - うわ、凄い作者様と趣味が合う気がします… (2020年1月28日 18時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - 今日読ませてもらいました、めっちゃ、すっっごく面白いのでこれからも更新頑張ってください!!! (2019年9月9日 7時) (レス) id: 2c7a607a36 (このIDを非表示/違反報告)
マイ - 出ない梅雨の中也が(´；ω；｀) (2019年7月13日 19時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
