ドッキリ系歌い手、今日も危険です【歌い手】

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指し箸はいけない事だがそんなこと言っている場合じゃなかった。真っ直ぐ箸の先が彼の頭ド真ん中を指している。

天月くんはクスッと笑った。


｢…なぁんだ、庇うだけかよ坂田｣

｢度が過ぎとる。…手を切断だなんて言語道断やわ｣

｢じゃあ坂田、もんだーい！言語道断の意味は？｣


天月くんはピザカッターをさかたんの前にピッと出した。刃物が突然自分に向かってきて、さかたんも、少し顔を強ばらせる。2人が箸とピザカッターを向け合ったまま、さかたんは黙り込む。

Aの上に馬乗りしたまま人と会話すんのやめてくれへん？？？？ってか言語道断って意味知らんと使っとったん。さすがアホ。


｢えと、…ゼッタイアカーン、みたいな？｣

｢…言語道断って、言葉に表せないほどあまりにひどいこと、とんでもないこと、もってのほか、とか言う意味だったと思うよ｣

｢っん、まぁ、ほぼほぼ正解やないかい｣


まふくんに口挟まれて、さかたんは冷や汗を少し流す。そしてそれを隠すように焦ったドヤ顔を天月くんに向けた。


｢……Aの腕貰うこと、とんでもないの？｣

｢とんでもないわ！！！そんなんしたら血祭りや！！！｣

｢飛び散った血は後で拭けばいいんじゃない？｣


『あのなぁ…』と片眉を引き攣らせて、ため息をついたさかたんは天月くんに向けていた箸をゆっくり降ろした。


｢そんなんしたらA死んでまうわ…なぁ、嫌やんなぁAっ？｣

｢…｣

｢………A？｣


うつ伏せたままじっとするA。さかたんは『え"？』と言っておーいと声をかける。天月くんも少し焦って馬乗りから立ち上がった。そしてさかたんはゴロンとAを、うつ伏せ状態から仰向けにさせた。

頬は赤らみ、涙の跡を残し、まつ毛には大粒の涙が着いている。呼吸は一定で、すぅすぅと寝息が聞こえた。


｢いやよくこの状況で寝たよな｣

｢逆にすごい｣

｢ある意味サイコパスやん｣




結果:この世で1番恐ろしいものはサイコパスより眠気。



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どうも、しょうゆのすけです。

今作品が順位2位を獲得し、とても幸いです。

今後とも、よろしくお願い致します。


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純粋に恋して何が悪い!【浦島坂田船】

よろしくお願い致します。


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