03 ページ3
＊＊＊
カナとミナは結局予約してるお店に着くまで合コン相手がどんな仕事をしてるのか教えてくれなかった。
お店に着いてカナが予約していた名前を店員さんに伝える。
「八人で予約してる田中です」
「お連れ様ですね。ご案内致します」
相手の方は既に到着していたらしく、三人の男性がいるテーブルへと案内された。
『え、ちょっとカナ！わたし誘う必要あった？』
「わたしは四人って聞いてたんだけどなー」
コソコソとカナに伝えるとおかしいなーと首を傾げる。その間にもミナとサエが初めまして〜と先に席に着こうとしてるから、わたし達も急いで席に着いた。
「初めまして！深澤辰哉です！」
「田中樹です！」
「渡辺翔太です」
「ミナでーす！」
「カナです！」
「サエって言います！」
みんなが自己紹介していく中で、少し嫌な予感がした。
……今日の相手ジャニーズじゃん。深澤くんと渡辺くんってたしか、亮平と同じグループだったような、
「君は？」
『あっ、Aです！よろしくお願いします』
「Aちゃんね！それにしてもみんな可愛いね？」
「うはは！ふっか最初から口説いてんじゃん(笑)」
「四人とも可愛いんだからしかたねーだろ！？」
「師匠あんま最初からがっつくと引かれるますって(笑)」
「大丈夫ですよ〜(笑) イケメンに口説かれるの悪い気しないので！」
「そうですよ〜いっぱい褒めてください♡」
合コン仕様の喋り方になった三人。いつもならわたしも合わせてするんだけど、今日はそういう気分になれなくて。
だけど変な空気にはしたくないから周りに合わせてニコニコしてる。
「みんな仕事は何してるの？」
「OLです！深澤さん達は…」
「深澤さんってやめてよ！辰哉でいいから」
「俺も樹で！」
「翔太で大丈夫！あと敬語はなしにしない？」
「それいい！しょっぴーナイス！」
「じゃあさっそく！辰哉くん達はあれだよね？」
「そう！アレなのよ」
「Aちゃん当ててみて！」
『えっ、わたし？えっと、…SnowMan、』
「ねぇ！それ俺いないから！」
「樹くんはSixTONESでしょ？」
知ってるよ〜ってミナが笑いながら言う。
そんなミナの笑顔にデレデレしてる樹くん。
ジャニーズが合コンに来てこんな顔晒してもいいの？なんて思いながらも、わたしはあと一人は誰が来るのかずっと気になっていた。
＊＊＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1961人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：陽梨
| 作成日時：2021年4月9日 0時
