子供じゃない°Ikkun ページ9
濃い青の髪が目の前で揺れてる。そんな髪をした幼顔の彼は、あたしの友達のいっくん。知り合った頃からあたしにとってはずっと可愛い弟って感じで、これまたこんな彼が実は歳上だったりするとこが微妙に笑える楽しい人だ。
「そんな青色の頭で学校行ったら、せんせーに怒られちゃうで」
そう言って彼の髪の毛をくしゃくしゃと触れば、彼はいつものように至極嫌そうな顔であたしの手を払いのける。
「なぁ、うざい」
パソコンに向かい編集の作業をする彼にちょっかいをかけるのはあたしの日課だ。最近は本当に嫌そうな顔をするいっくんだけど、それが逆に加虐心を煽って堪らなかったりもする。
「おねーさんが髪の毛染めてあげよっか」
「もういいって」
「何色がいい？ピンク？」
「うるさいわぁ…」
「またやってんの、それ」
コンビニから戻ってきた田中さんが玄関から呆れたような笑顔であたし達を覗く。
「だってさぁ、いっくんめっちゃ可愛いんやもん」
「男に可愛いとか言うな」
「いっくん。次は何歳になるん？欲しいもんある？」
「…ほんまこの設定なんなん？」
「おねーさんが新しい筆箱買ったろか？」
「要らんから静かにしてて」
あたしの中のイメージは小学三年生の可愛い従兄弟っていう設定な訳やけど、いっくんはもう成人してるから筆箱は要らんらしい。
「反応悪いなぁ。彼女でも出来たん？」
「自分ずっとここ通ってんねんから分かるやろ」
「そやな、おらんな。聞いてごめん」
「ほんっま腹立つわぁ…」
怒ってる、可愛い。別にMとかSとかそういう縛りはないけど、彼が嫌がるとなんだか興奮してしまう。凶器的な童顔のおかげなのか、可愛くて仕方ない上に飽きがこない。
真剣に画面と睨めっこしてる彼の横顔を眺めてから、あたしは椅子に腰掛けた田中さんの肩をつつく。
「田中さん、コンビニで何買ってきたん」
「ああ、冷蔵庫にプリンあんで」
「嘘、あたしの事よーわかってる！ありがとう！」
ニヤニヤしながらいっくんに体重を乗せて立ち上がれば「重い」と声を上げる彼。冷蔵庫に走れば「俺の分は？」なんて田中さんに尋ねるいっくんの声が聞こえた。冷蔵庫にあると返した彼の声を聞き、あたしはもう一つのプリンにも手を伸ばす。
「いっくんのも食べたんねん」
「やめろや、置いとけって」
パソコンから顔を逸らしてこちらを見た彼。あたしが構って欲しい時はこっち見ないくせに、プリンは見るらしい。ちょっと気に食わない。
そもそもいっくんは、あたしのことを女として見てない。
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匿名(プロフ) - ゆさん» お返事遅くなりました。嬉しいコメントありがとうございます！実は私もお気に入りな、そらクイズです ^ ^ カップル設定はあまり書かないので、たまには仲良しもいいかなと思ってクイズ形式にしました（笑）また近々そらクイズかけたらな〜と妄想を膨らませています (2019年10月29日 0時) (
レス) id: ffeb5d68ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - そらクイズが好きすぎて何回も見に来てしまいます…！ (2019年2月4日 10時) (レス) id: 2e24e32ba3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名(プロフ) - 渡邊琥覇紅さん» あ、気が合いそうですね！これは少々マニアックかしら…( ﾟдﾟ)と不安だったので、凄く嬉しいです^ ^ 私もジン君はこういう事して笑ってそうと思ったので、書いてて楽しかったです。でも実際されたら速攻別れると思います！メッセージありがとうございました！ (2017年4月30日 20時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
渡邊琥覇紅(プロフ) - 匿名さん» いっくんをからかうの、凄くよかったです!!読んでて可愛いって思いましたw ジンくんの沈溺プレイ、一番好きです!ジンくんっぽいな、と思いました。更新楽しみにしてます！ (2017年4月30日 13時) (レス) id: 8dd5b17f5a (このIDを非表示/違反報告)
匿名(プロフ) - 荒黒#*.ｍｉｔｕｋｉさん» ヒカルさんって書こう書こうと思えば思うほど出てこないのに、たまに天から脳内にエピソードが降ってくるように話を思いつくタイプの人です^ ^あと、ついつい髪の毛いじっちゃうんです（笑）個性的で似合ってますよね^ ^メッセージありがとうございました！ (2017年4月25日 17時) (レス) id: 5ddf379a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名
| 作成日時：2017年3月1日 22時
