気づかない振り ページ9
ASide
あたしは家に帰ってきた。
A 「ただいまー」
猛 「おう！合宿お疲れ！飯食うか？」
A 「うーん・・・先にお風呂入っていい？」
猛 「いいぞ！ためといた！！」
A 「お兄ちゃん・・・奥さんみたい！ありがとう！」
猛 「たまにはな〜」
・・・
お風呂につかりながら、
あたしは今日の出来事を、思い返していた
及川 『君が自分の気持ちに気が付かないなら・・・』
月島 『違う人、いるでしょ』
A (確かに彼は他の人とは違うかもしれないけど、でも・・・)
A 「もー！わかんないよ！！」
猛 『A？どうかしたかー？』
お兄ちゃんが心配して外から声をかけてくれる
A 「な、なんでもないよ！ごめん！」
もやもやしながら、あたしはお風呂から上がり、
お兄ちゃんが作ってくれたご飯を食べる。
A 「お兄ちゃん！やっぱおいしい！」
猛 「だろ？もっと褒めろー！」
A 「お兄ちゃんと結婚する人は幸せだね」
猛 「！？どうしたA、何かあったか？」
A 「ううん・・・」
猛 「誰かに告られたとか？(まさか影山？いや、今東京に行ってるはずだが・・・)」
A 「何でみんなわかるんだろう」
猛 「誰だその不届き物は！」
A 「他校の、先輩」
猛 「そ、それで・・お前まさか・・・」
A 「いや、お断りしたけど！・・・ねぇお兄ちゃんはさ、加奈さん(猛の彼女)の事、どうやって好きになった？」
猛 「(！！！あ、あのAが恋バナ！？)どうって言われてもな・・・顔？」
A 「顔・・・」
猛 「きっかけなんて些細なもんだろ。なんとなく気になるな〜と思って目が行くようになって、あ、ここもいいな、とか思って好きにんるんじゃね？付き合ってからも」
A 「付き合ってから、好きになるの？」
猛 「だって、付き合ってからの方が二人で長く一緒にいるだろ。今日俺が作ったその飯だって、加奈に教えてもらったやつだし。そんで、おー家庭的、とかな」
A 「そっか・・・」
猛 「A、気になるやつでも出来たか」
A 「・・・いや」
猛 「いや！？今『出来た』って流れだっただろ！」
A 「い、今は春高前だから、そんな事考えてられない！ごちそう様！！」
あたしは急いで片付けて、部屋に入った
猛 「・・・おいおい影山・・・。もう一息なんじゃねーの？」
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作者名：Rin
| 作成日時：2019年11月19日 20時
