麦わら帽子に夢を見る【ONE PIECE】 (ページ32)

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episode 32 ページ32

「多分…サカズキが狙ってるのは、私の“能力”。」

一度も、話したことなかった。

バレないようにしてきたし…

隠してた、と言われたら正直否定できない。

私が…

「…能力者なの。」

悪魔の実を、食べてること。

ブ「なんと…初めて聞きましたね」

ナ「能力者って…」

チ「確かにAが泳いでるとこ見た事ねぇ…」

私が悪魔の実を食べてることは、海軍の上層部…一部しか知らない。

隠してた理由は…

食べた経由を知ったら、きっとルフィは怒って海軍を攻撃しかねないと思ったから。

無駄な争いは起こしたくなかった。

「私が食べたのは、ファクファクの実…。簡単に言うと、ブキブキの実の上位互換。」

サ「ファクファク…？聞いたことねぇな」

「うん…これは海軍がずっと受け継いできた能力なの。」

まぁだから…

この実を食べた者が、生きたまま海軍辞められると困るんだよね。

私が死んだなら、きっとまたどこかにファクファクの実が現れる。

そうすれば、また別の海軍に食べされることが出来るから。

「ファクファクの実は、作り方や構造さえ知っていれば、体内でなんでも作ることができるわ。
ブキブキの実は体の一部を変形させることしかできないけど、ファクファクの実は…武器などを実体として、この世に生み出すことが出来る。」

私が生み出したものは、誰でも使うことが出来る。

「…でも、武器を1つ生み出すだけでもエネルギーの消耗が激しいのよ。時に命を削ることもある」

ピストルをひとつ生み出すだけでも、普通の人なら体が重くなるほど。

この能力は、超人系とも少し違う…少しだけ変わった実。

「私は、幼い頃に海軍に無理やり食べさせられて…製造が少し難しい、海楼石入りの銃弾を作らされてたの。」

それは今も、自分の戦闘用に隠れて作ってるんだけどね。

でも、海軍にいた時は本当に…命を落とすんじゃないかと思うくらい、大量の武器を作らされたこともあった。

体力を付けてからは、少しずつ慣れてきたけど。

フ「ひでぇ話だな」

ロ「ねぇ…私、ひとつ聞いた話があるんだけど」

ずっと黙って聞いていたロビンが、口を開く。

ロ「ゾロが持ってるような妖刀…あるじゃない。アレの内に、何本か製造者がわからない刀があって、それは悪魔の実の能力で作った、って聞いたことがあるんだけど。」

「うん…妖刀はね、この実を食べた人が命と引き換えに作る刀よ」