麦わら帽子に夢を見る【ONE PIECE】 (ページ15)

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episode 15 ページ15

(ルフィside)

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ル「でさ、ウソップが……アレ？A？」

「んん……」

さみぃから毛布ごとAのこと抱きかかえながら喋ってたら、いつの間にかAは寝ていた。

夢でも見てんのかなー。

なんか、幸せそうな顔してる。

俺はAの頬をツンツン、とつつくけどAは起きる気配もない。

意外と起きねーんだよなー、コイツ。

前も敵襲の時ずっと寝てやがってさ、部屋まで敵が入ってきてやっと起きたと思ったらすげー機嫌悪ぃの。

面白かったけどなー。

バンバン打ちまくって船体に穴開けんじゃねぇかってフランキーがビビってたけど、Aは外さねぇからな。

船に傷一つついてなかった。

ル「…暇だなー」

Aが寝ちまったから俺はここから動けねぇし、かといってA起こすのもかわいそーだし。

ふと俺は、Aがさっきまで読んでた本に目がいき、その本を手をそっと伸ばして取った。

なんの本読んでたんだ？

ペラ、とめくると、それは小説のようで。

ル「んー…？なんだこれ、レンアイの本か？」

男女が、喋って手繋いだりチューする話…？

Aはこんなもん読んで楽しいのか？

よくわっかんねぇな～…そういえばナミもこんなん読んでた気がする。

おもしれぇのか？って聞いたら…「女の子の憧れよ」って言ってた気がする。

ル「ふーん？」

俺にゃさっぱりわかんねぇけど。

本を閉じて、元の場所に置いたその時。

アクアリウムバーの扉が突然開かれた。

サ「んAちゅわ～～ん♡おやつの時間だよ♡…ってルフィてめっ…何しとんじゃ！！！」

ル「サンジ！しー！！A寝てんだ！！」

サ「うっ…天使の寝顔…ルフィそこ変われよ…」

サンジが、少し下を向いたAの寝顔を覗き込む。

ル「…おやつは俺が食っとくからナミの所でも行けよ！A起きちゃうだろ」

サ「お前にゃやらねーよ、これはキッチンに置いておくからAちゃんが起きたら食ってもらうんだ。」

ル「ちぇっ」

サンジはそう言って、部屋を出て行った。

でもちょっと、安心した…気がする。

ル「…ん？なんでだ？」

サンジがAの寝顔見た時、すげーやな気持ちになって、早くナミのとこ行けばいいのにって思ったんだよな…。

いや、なんでそんなこと思うのかわかんねぇけど。

ル「んんー…なんかモヤモヤする」

腹減ったのかもしれねぇ。

このモヤモヤを、俺は気にも止めなかった。