第8話 ページ8
ナルシッサside
「それこそが、闇の帝王にとっての我輩の大きな価値なのだ」
「ラミアーを囲っていてもか？」
「それに関しては、我輩も酷くご不興を買った。闇の帝王が如何に彼女を大切に思っておられるか知らぬ君ではなかろう？」
ベラが不満そうに眉を寄せた。
しかし、言い返す言葉などあるはずがない。
愛を知らないあの方が、執着という愛の真似事でその身を得ようとする様を、ベラは誰よりも近くで見てきたのだ。
「こればかりは我輩の意思ではどうにもならん。ラミアー直々の命令だ。未だ、その時では無いと。今あの方の側に行くのは時期尚早だと。
一人ではホグワーツから出られないラミアーは、表向きには魔法省に大人しく従うことによってダンブルドアからの信頼を保ち続けている。
何度か手下を使いながら闇の帝王の手助けをなさっていることを知っているだろう？
ダンブルドアも心から彼女を信頼しているわけではないだろうが、長年の友を見放す訳もなく、我輩に監視を命じるだけに留まっている。
闇の帝王も納得なさった。それに、もうすぐホグワーツでやるべきことを終えるとラミアーは仰った」
「つまり？」
「もうじき闇の世界に帝王と女帝が揃うのだ」
ベラはまだ不満そうだったが沈黙を保っていた。
その沈黙に乗じてセブルスは私に水を向けた。
「さて…我輩に助けを求めにおいででしたなナルシッサ？」
「ええセブルス。私を助けて下さるのは貴方しかいないと思います。他には誰も頼る人がいません。ルシウスは牢獄で、A様には気軽にお会い出来ないし…
そして…闇の帝王は私がその話をすることを禁じました。
誰にもこの計画を知られたくないとお望みです。とても…厳重な秘密なのです。でも、」
「あの方が禁じたのなら話してはなりませんな。闇の帝王の言葉は法律ですぞ」
「ほら！スネイプでさえそう言ってるんだ。喋るなと言われたんだから黙っていなさい！」
しかし、セブルスは立ち上がって小さな窓の方にツカツカと歩いていき、カーテンの隙間から人気のない通りをじっと覗くと再びカーテンをぐいと閉めた。
そして此方を振り返り、顔を顰めてこう言った。
「たまたまではあるが、我輩はあの方の計画を知っている。闇の帝王が打ち明けた数少ない者の一人なのだ。
それはそうだがナルシッサ、我輩が秘密を知る者でなかったら貴女は闇の帝王に対する重大な裏切りの罪をおかすことになったのですぞ」
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真昼 - 最高でした！！一気読みしてしまいました！サラザールが好きなので、とても嬉しかったです！！ (8月27日 7時) (
レス) @page22 id: cd0b763249 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 素敵な作品ありがとうございます (8月10日 11時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
夜彩(プロフ) - ありがとうございます！これからもゆっくり更新していくので、どうか最後までお付き合いください！ (2023年3月23日 10時) (レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
イジー - 続編！おめでとうございます！全ての話が面白いです、これからも頑張って下さい！ (2023年3月23日 10時) (レス) @page2 id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2023年3月22日 16時
