___42話___ ページ10
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朝食の果物ジュースを飲み干してから、渡しそびれていた、地球で買った神威さんへのプレゼントを渡した。
「私のお金で買ったわけでは無いですけど…いつもありがとうございます、という気持ちを込めてます」
神威「あ、長袍だ、俺がよく着てるから選んでくれたの?ありがとう大事に着るね」
照れくさかったけど、喜んでくれて嬉しい。
お揃いで買った服も二人で着てみて、部屋着にしようと話しながらベッドに横になった。
神威「昨夜よく眠ったなら昼寝できないかな…まぁ 横になるだけでも体は休まるから」
「…神威さんと一緒に居ると、心も休まります」
なんか変なこと言ってしまったかも。
ちょっと恥ずかしくて、頭まで布団を被ってみたものの、笑い声は聞こえなかった。
神威「良かった。Aが傷付いてないって事だよね」
「…はい。そういえば手首も、もう随分切ってません」
最後にしたのは何日前か数えられないくらい。
刃物を没収されているから、というのもあるだろうけど、多分それだけじゃない。
神威「ほんとだ、かなり治ってきたね。縫ったところは…完全に消えないかもしれないけど」
「それでいいんです。あの日をずっと忘れない為に」
神威「思い出して辛くならない?」
「私が一生懸命 生きた証、みたいなものなので」
口に出して 今までの事を思い出すと、やっぱり泣いてしまったけど、私は前より少し、自分を大事に出来るようになったのかな。
「私、神威さんみたいに強くなりたい」
神威「…俺は強いのかな。Aと違って目を逸らしてばかりなんだ」
そう言われて何か元気づけようと思ったけれど、同時に、私って神威さんのこと全然知らないんだな。と気付いて目を伏せた。
貴方の苦しみも癒せるくらい私、強ければよかったのに。
「私は神威さんの強さを沢山知ってます。でも知らない事も多いから、またいつか色んな話をしてください」
必死に言葉を絞り出してもこんな事しか言えない。
神威さんは「全て片付いたら、きっとね」と言ってくれたけど、どこか部外者が立ち入ってはいけないような壁を少し感じた。
色々お喋りをしてるうち、やっとウトウトし始めて
それに気付いた神威さんが、あやす様にとんとんしてくれる。
どうかこんな幸せが、終わりませんように。
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さな(プロフ) - アキさん» わああ(;_;)作品と曲まで重ねて見てくださって、思い出して貰えるほど心の中に置いてもらえてとても嬉しいです(><)♥️ (2022年6月8日 23時) (レス) id: c74a2aa4bf (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - さなさん» 誰かの心臓になれたならとか聞くたびにこの作品思い出すようになってしまって毎回涙でてきます^_^ (2022年6月8日 8時) (レス) id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - アキさん» アキさんコメントありがとうございます(*´▽`*)何かアキさんと夢主が重なる部分があったんですね(>_<)沢山褒めて下さって嬉しいです…!ありがとうございます^^* (2022年6月8日 0時) (レス) id: c74a2aa4bf (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - うわーーーもう好みすぎるお話です😭夢主を自己投影してしまって余計読んでて感動しました笑素敵な作品でした! (2022年5月21日 15時) (レス) @page24 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - りおさん» はじめまして!コメントありがとうございます(><)・:*+.少し実話も入ったお話だったのでそう感じてもらえて嬉しいです…!とても嬉しいお言葉ほんとにありがとうございます(T^T)これからも感想いただけるような面白いお話しかけたらと思います((´∀`*)) (2021年7月22日 1時) (レス) id: a286bee94d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さな | 作成日時:2019年12月8日 11時