___44話___ 神威side ページ12
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神威「!…」
阿伏兎「どうした」
持ち歩いている機械が鳴り出した。俺以外の奴が 部屋の扉を開けた、もしくは壊された場合 鳴るように設定した音。
つまり、何者かが俺の部屋を開けた。という通知だった。
神威「悪いけど ちょっと抜ける」
阿伏兎「あァ?!今から会議だっつの!またあの嬢ちゃんか?いい加減に」
神威「今回は緊急だから、どうにか頼むよ」
返事を聞く前に走り出した。
一応 指を怪我した時用に、複雑なボタン操作で解除する方法もあるけど、まさかAがそんな器用に、何万通りの中から当たりを引ける気はしない。
神威「でも、そっちであってくれ…」
俺を恨み、妬む奴なんてこの
神威「A!」
『げっ、団長…!』
床に倒れ込むAと、Aを踏みつけている男を見つけて、頭にカッと血が上るのが分かった。
神威「テメェェ!!」
団員かどうかももう興味はない。
怒りに身を任せ男を殴り飛ばし、殴り殺してやろうと思ったが、今はAの容態の方が先だ。
必死に感情を制御して傍によると、まだ薄く意識はあるようで、吐血をしていない所を見ると、内蔵に損傷があったとしても大きくは無いだろう。まだ油断は出来ないけど 少しほっとした。
『ぐ…っ、』
立ち上がった男の みぞおちに強く蹴りを入れた後、Aの代わりに顔を踏みつけた。床にヒビが入っていく音と、断末魔。その無様な姿にどんどん熱も冷めきってくる。
神威「…金も時間も惜しまず使ったよ。それでも、あの子を手に入れるのには凄く苦労したんだ。綺麗でしょ?
だからお前みたいな汚い手が触れていい女じゃないんだよ。分かる?」
踏む足に力を入れながら、つらつらと Aを傷付けられた恨みが口から出てくる。
痛め付けるように息の根を止めると、完全に気分は落ち着き、自分の服が血塗れになっているのに気が付いて肩を落とした。
神威「ごめんね、痛い思いさせて…貰った服も汚しちゃったし」
もう意識のない彼女をゆっくり抱き抱えた。
神威「…何より大事だよ、Aが。だから俺は もう一度考え直さないといけないね。これからのこと」
Aを一番大切に出来る方法を。
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さな(プロフ) - アキさん» わああ(;_;)作品と曲まで重ねて見てくださって、思い出して貰えるほど心の中に置いてもらえてとても嬉しいです(><)♥️ (2022年6月8日 23時) (レス) id: c74a2aa4bf (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - さなさん» 誰かの心臓になれたならとか聞くたびにこの作品思い出すようになってしまって毎回涙でてきます^_^ (2022年6月8日 8時) (レス) id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - アキさん» アキさんコメントありがとうございます(*´▽`*)何かアキさんと夢主が重なる部分があったんですね(>_<)沢山褒めて下さって嬉しいです…!ありがとうございます^^* (2022年6月8日 0時) (レス) id: c74a2aa4bf (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - うわーーーもう好みすぎるお話です😭夢主を自己投影してしまって余計読んでて感動しました笑素敵な作品でした! (2022年5月21日 15時) (レス) @page24 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - りおさん» はじめまして!コメントありがとうございます(><)・:*+.少し実話も入ったお話だったのでそう感じてもらえて嬉しいです…!とても嬉しいお言葉ほんとにありがとうございます(T^T)これからも感想いただけるような面白いお話しかけたらと思います((´∀`*)) (2021年7月22日 1時) (レス) id: a286bee94d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さな | 作成日時:2019年12月8日 11時