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Aの顔は先程よりも紅潮し、
視線は自然と下がる。
「前かな〜。」
お腹まわりを優しく触っていく。
彼女は身体が反応しないよう声を出さないように耐えている。
こんなん見たら、抑えきかんくなる…。
触り終えるとAは何とか耐えた様子で
『ほら……隠してなんかなかったでしょ?』
と平然を装いながら言う。
「いや、まだ終わってないよ。上も確かめないと。」
彼が指を指したのは上体部分。
む、胸も触るの?!と思わずサッと女の子ポーズで
胸の前をガードする。
そんなAに対し彼は疑問を感じた表情を見せる。
「ん?だって虫さんでしょ? 問題ないじゃん。」
としみつは男同士なんだから問題ないでしょ、と
ここでミニ虫眼鏡の設定を活かしてきた。
『いや、ちょっと待って…!!』
制止するように言うも、としみつはシャツに手を掛けプツプツプツ…とボタンを外していく。
『ま、待って…!!』
胸元までボタンが外れかかった所で彼女に手を掴まれる。Aの方を見ると耳まで赤く染まっていた。
「やめて欲しいの? だったら吐けよ。」
少し強く言ってみると、うぅーー…と唸っている。
また、プツプツ…とボタンを外すのをゆっくり開始し
「どうすんのー?みんな見てるよ…
あ、もしかして、
そういうのがお好みな感じ?」
と淡々と言うとしみつはボタンを外そうとする手は
止めないで目線だけAに合わせる。
『ち、違いますよ!!』
「じゃー、言おっか。いい子だから…」
Aはようやく観念して隠した場所を吐く。
としみつはいつもの笑顔に戻り彼女の頭をぽんぽんとした。
「慣れないことはしないこと。」
『はい…。』
Aがやっと解放され収録に向かう映像が流れていた。
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作成日時:2021年2月22日 8時