▼ . 04 ページ6
.
違う、安心してる場合じゃなくて。
「 このっ、離せっ、ちふ、…松野くん！」
「 お前は俺から逃げられるとでも思ってんの？」
「 んぐぅっ… 」
乱暴にわたしの頬を、がしっと掴んで
無理やり自分の方へ向かせて目を合わせる。
知ってるよその瞳。
行 為、する前の、そんな瞳で見つめられたら、
どうしたって、わたしは逃げられないの。
それを知ってて見下ろすんだから、彼はずるい。
「 あーあ、その期待してる瞳、なんなのお前 」
「 し、てにゃい…っ 」
「 あー無理、今度猫プレイ決まりな 」
「 〜っ！？やら！！！」
お前爆弾発言。
中学生が言うことじゃない。
一向に手を離す気がない彼を、
ギリっと見上げるように睨み付ける。
ばーか！えっち！スケベ！
「 あ？また反抗してんの？」
「 はにゃせっ！」
「 お前、ほんっっっと、煽るの上手いよな」
千冬の声が、少しだけ低くなる。
頬を掴む手を離れたかと思って
その隙に逃げようとすれば今度は肩を掴まれて、
ドンッ！！！って教室のドアにわたしを押し付ければ
千冬とドアに挟まれる。
そんなわたしの顔の横には千冬の手。
そんな音にクラスのみんなもびっくりしていて、
視界に映る場地はメガネをかちゃりと上げていた。
あの、千冬さん。ドア壊れそうな音しましたよ。
「 ちふ、…松野くん…？」
「 あーうっざ、お前ほんとうざい 」
「 は、はあ！？ほんっと千冬なんか！…っ、んっ 」
わたしの言葉は千冬の唇によって遮られる。
柔らかい唇の感触に、
離れては触れ、触れては離れて。
それを繰り返す千冬の口付け。
ずるい、
「 お前これすると、もっとって欲しがるもんな 」
「 ち、ちが、別に欲しがってなんか、」
「 あっそう、ねだってもねだってもしてやんねーかんな 」
わたしが好きなキスの仕方。
彼は熟知してる。知ってるくせにそうやって。
彼のイジワルな言葉。
キス、してくれないのはやだ。
離れようとする彼の制服を引っ張ると、
ニヤリと口角を上げて、
『 なあに？』
って余裕そうにわたしに言う。
むかつく、敵わない。
「 言わねぇと分かんねぇよ、なに 」
「 き、すして、」
消えかかる声。
見事にその言葉を拾った千冬は、
可愛いって言いながらわたしの頬を優しく包む。
「 俺のことだいっっっっすきだもんなぁ？」
やっぱり、嫌い！！！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2400人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千冬推し！ - かっこいい！！！！最後のところとかジーンってする！もうめっちゃ好きい！！！！！！ (11月25日 17時) (
レス) @page19 id: 2875f094c4 (このIDを非表示/違反報告)
千冬〜 - 4ぬうカッコ良すぎる (11月25日 16時) (レス) @page1 id: 2875f094c4 (このIDを非表示/違反報告)
きい - キュンキュンしました！千冬大好きなんでもう本当に良かった！！！！！！！めちゃドキドキした！！！千冬大好きいいいいいいい！！！！！！！！！！！！！！！！！ (11月24日 9時) (レス) @page13 id: 811719e6bf (このIDを非表示/違反報告)
うさ - めちゃくちゃきゅんきゅんしました…やばいです… (11月21日 20時) (レス) @page20 id: 1fc943b7af (このIDを非表示/違反報告)
のあ - よかったです千冬くんの可愛いさがもっと可愛い見えて来ましたなんかありがとうございます (4月30日 19時) (レス) @page1 id: fc0f03648c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆた
| 作成日時：2021年8月4日 1時
