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「ふくらさん…、川上さんの歴代彼女とか知りませんか……」
「え…なんかあったの？」
「いえ…」
何があったというわけでもないがここはなんでも優しく聞いてくれるふくらさんにぽろりも漏らした。
授業が終わり、ふらりとオフィスに立ち寄るとたまたまふくらさんがひとりで作業をしていたのだ。
ふくらさんはパソコンをいじる手を止めてあたしを見た。
編集が忙しいというのにあたしの話に耳を傾けてくれる天使ぶり。
「なんかあたしとは正反対のお嬢さんに声をかけられて…」
とあったことを簡単に話すとふくらさんはさらに考えてポツリと呟く。
「あー…んー、どれかなぁ？」
「どれとか言うのやめてもらっていいですか…」
「あ、ごめん」
付き合ってる人の元カノの存在とか今までクソも気にしたことなかったのに。
そりゃそうか、だって初めて本気でお付き合いしたいと自分から思ったのが川上さんなんだもんな。
「正直川上ってよく女の子に言い寄られてるから元カノとも限らない気がするんだよな。」
「それも聞き捨てならんですね…。」
わかってるけどさ、川上さんに今まで女がいたことくらい考えなくてもわかるけど。
意外とそういうのって一度気になってしまうとモヤモヤするものなのか。
ソファに転がったままのぶたさんを何気なく掴み顔を潰したりのばしたり手遊びをしていると、ふくらさんがポンとあたしの頭に手を乗せた。
「そんなに心配しなくても大丈夫でしょ。自信持ちなよ、“今”彼女なのはAちゃんなんだから。」
よしよしと慰められて少し元気が出た。
「そうですね、ありがとうございます。」
ふくらさんがへへへっと笑い「よかった」と呟いた。
「それにしても『証拠がない』とか『人違いです』とか面白すぎじゃない？」
「だって…なんか嫌なことに巻き込まれる匂いしかしなかったんですもん。」
「はははっ、そりゃ突然敵意むきだしの女の子が現れたらそう思うよね。」
「次あのふわふわ女が登場したら今度はタイマン張る覚悟はできました。」
「口悪い口悪い。」
昔から知らない女の怒りをかうことがよくあるから鼻が効くのだ。
あたしはそういう星の下なんだろう。
「ふくらさん、忙しいのにお話聞いてくれてありがとうございました。」
ふくらさんはへへっと笑いカバンからチロルチョコを出してあたしに差し出した。
「妹の悩みならいつでも聞くよ。元気出して。」
…やっぱり天使だ。
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なぁ(プロフ) - 咲良さん» そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます、楽しみにしています！ (2019年2月19日 21時) (
レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» いえ、とても素敵なテーマです、是非考えさせて下さい。せっかくだし川上さんオンリーからみんな目線も考えてみたいので、短編集などで登場させたいと思います！本当にありがたいお話です！ (2019年2月19日 21時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - よくよく考えずとも、お返事頂けた嬉しさで調子に乗っておりました…。いつかの機会に、気が向いたら程度に思ってください。すみませんでした…！ (2019年2月19日 17時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - 咲良さん» ご検討有難うございます！こちらこそ、図々しくすみません。むしろ、別作品なんて良いのでしょうか？？泣いて喜ぶんですが…(；・∀・) (2019年2月19日 13時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» ごめんなさい、前言撤回します。いただいたテーマ、私の文章力では1話にとどめられそうにありません。また別の作品として描かせていただくことは可能ですか？ (2019年2月19日 0時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲良 | 作成日時：2018年11月24日 20時
