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番外編 ghost story 2 ページ19

そして1時間に及ぶ百物語(実際百もない)が終了したのだが、ふくらさんはガチで意気消沈。

「楽しかったわー、俺怖がってる人見るの好きー」
「正直俺も普通に怖かった…。なんでみんなそんなに話のネタ持ってるんですか?」

山本さんが楽しそうに笑い、こうちゃんが呟いた。

「伊沢さんがでかい声でセリフ言った時のこうちゃんの顔忘れられないわ」

と須貝さんと伊沢さんはみんなの様子を振り返りながらケタケタと笑っていた。

ちらりと川上さんを見ると意外と平気そうで安心したけど、河村さんがふくらさんの肩をポンポンとして「全部作り話だよ」慰めていた。

流石に面白がりすぎたかな…、と少々反省してふくらさんの前にしゃがむ。

「ふくらさん、怖がらせてごめんなさい…。大丈夫ですか?」

ふくらさんは顔を上げていつものようにへへへっと笑った。

「大丈夫だよ。怖かったけどAちゃんが楽しそうでよかった。まじで怖かったけど。」

その表情からはガチで怖かったということは伝わってきて本当に申し訳ない気持ちになり猛省した。

「今度はすべらない話大会にしましょう。」
「ははっ、それはAちゃんの話楽しみだな。」

と笑ってくれて、これから今日のことは本気で償おうお心に誓った。

帰り道川上さんと肩を並べ、先程の話をした。

「ふくらさん、あんだけ怖がらせたのに笑って許してくれるなんて優しすぎて怖いです…」
「あぁ、多分あとで何かしらの仕返しがあるから気をつけてね。」

と笑いながら川上さんに言われて今日のどの話よりもゾッとした。

「言っておくけど俺からもおしおきあるからね」
「えっ」

彼はくすっと笑う。

「今日は俺の隣で寝ること。」
「え?それはご褒美では?」

川上さんは「そう?」と言いながら笑っていたけど、怪談話の最中怖がる素振りを見せなかったが1人で寝られないと感じるくらいには怖かったのかもしれない。

「川上さん、怖がらせてごめんね。」
「じゃあ今日は俺に甘えさせて。」

そのまま駅への道を通り過ぎて川上さんの家に手を引かれた。

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なぁ(プロフ) - 咲良さん» そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます、楽しみにしています! (2019年2月19日 21時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» いえ、とても素敵なテーマです、是非考えさせて下さい。せっかくだし川上さんオンリーからみんな目線も考えてみたいので、短編集などで登場させたいと思います!本当にありがたいお話です! (2019年2月19日 21時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - よくよく考えずとも、お返事頂けた嬉しさで調子に乗っておりました…。いつかの機会に、気が向いたら程度に思ってください。すみませんでした…! (2019年2月19日 17時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - 咲良さん» ご検討有難うございます!こちらこそ、図々しくすみません。むしろ、別作品なんて良いのでしょうか??泣いて喜ぶんですが…(;・∀・) (2019年2月19日 13時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» ごめんなさい、前言撤回します。いただいたテーマ、私の文章力では1話にとどめられそうにありません。また別の作品として描かせていただくことは可能ですか? (2019年2月19日 0時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲良 | 作成日時:2018年11月24日 20時

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