60 ページ10
西「速水もお疲れ。
あと俺やるから、もう部屋戻って休みな。」
「あとちょっと、これだけまとめたら戻ります。」
西「助かる、ありがとな。」
そう言って、
またくしゃくしゃっと頭を撫でられて。
そのついでに、たんこぶできたところに西島さんの指が当たる。
「っ！」
西「あ、ごめんっ！痛かった？」
「大丈夫…てす。」
西「これ、痛いだろ？あの後ちゃんと冷した？」
「はい。CAさんが氷持ってきてくれました。
ありがとうございました。」
西「女の子が顔に傷作っちゃだめだよ。」
女の子扱いした言葉を簡単に言うなんてずるい。
洗いざらしの髪に、大きめのTシャツ。
いつもと違う西島さんの雰囲気。
西島さんの大きくて綺麗な目が、
私を見ていて、
吸い込まれそうで、
視線を逸らすことができない。
時間にすればほんの数秒だったかもしれない。
はっとしたように、西島さんが目を逸らす。
西「俺、こっちやってるから、
それ、頼む。」
西島さんはそう言って私に背を向けて作業を始めた。
私も一瞬で現実に戻る。
「はい。」
それからしばらく、
二人でキーを打つ音だけが部屋を埋めていた。
「よしっ。西島さ…」
西島さんと声をかけようとして、
西島さんがイヤフォンで何かを聞きながら、
何か書き出してることに気づく。
これは邪魔しちゃいけないやつだ。
しばらく待っていようと思って、
その背中を見つめていた。
時折歌を口ずさむ声が聴こえて、
その声がすごく愛しい。
その声を聞きながら、
私はウトウトと机に伏せって眠ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 578人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リリィ(プロフ) - オーバーさん» いつもありがとうございます！このあとも楽しんでください☆ (2018年3月27日 20時) (
レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - kiymik0919さん» 最高だなんて、嬉しすぎますっ！続きも書き始めたので、そちらもよろしければ読んでやってください☆ (2018年3月27日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - nnnさん» 好きすぎるなんて、ありがとうございます！すごく嬉しいです☆このあとも楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2018年3月27日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - dencha1130さん» コメントありがとうございます☆すごく嬉しいです！続編も書き始めたのでそちらも楽しんでください☆ (2018年3月27日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - もうヤバい！！サイコーです！！ (2018年3月26日 14時) (レス) id: 4343d9fd82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リリィ
| 作成日時：2018年3月13日 1時
