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暑い夏が過ぎ、肌寒くなってきた。
相変わらず変わらないけど、
慎に振られないことに安心してる自分が居る。
一緒にいられたらそれでいい、
そんな甘い考えだった自分を殴りたい。
なんでかって？
目の前に慎と見知らぬ女の人が
腕を組んで歩いてるから。
慎といつから腕を組んでないんだろう。
いつから手を繋いでないんだろう。
いつからキスをしてないんだろう。
いつから、
「っ、」
ただ見つめることしか出来なかった。
慎とその女の人が見えなくなるまで。
何も考えられなくてフラフラと歩いていると、
湊 「先輩？」
「湊くん、」
湊 「どうしたんですか、って、」
「なにもないよ。」
そう、私たちはもう何も無かったんだ。
私がどんなに好きでも慎の気持ちは離れていた。
さっき見た事が事実。
湊 「何も無いわけないでしょ。」
「大丈夫だよ。」
湊 「どこが大丈夫なんですか、」
「私は平気、気にしないで？」
湊 「気にしますよ！」
湊 「好きな人がずっと悩んでて目の前で涙流してるのに気にしないわけないだろ！」
「え、」
湊 「先輩はっ、彼氏さんのこと大切に想ってて気づかなかったかもしれないけどずっと好きでした。」
「湊くん、」
湊 「答えなんて求めてません。でも、先輩が幸せならそれでいいと思ってた。でもこんなになるまで、」
今度は湊くんのほうが泣きそうな顔をしてた。
「湊くん、」
湊 「なんとなく何が言いたいか分かります。」
「湊くんは大切な後輩だよ。でも恋愛対象としては見れないごめんね。」
湊 「答え求めてないって言ったのに、」
「私はどんなに泣いてもやっぱりま、、彼のことが好きみたい。傷ついても、これからも嫌な思いをするってわかっていても。」
湊 「分かってましたよ。」
「彼のことが大切なの。でも伝えてくれてありがとう。」
予想がの告白にはびっくりしたけど
やっぱり慎のこと以外は好きになれないと思った。
いつ振られるか分からないのにね。
離れてしまった心はどうしたらいいのかな。
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作者名：沙耶
| 作成日時：2021年9月6日 21時
