家族になるということ。

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でも楽しいことばかりじゃなかった。









それは当たり前なんだけど。









壱馬はかっこいいから入学当初から噂になるくらいモテてた。
もちろん私だって不安になるわけで。









そんな私を安心させる様にしてくれた。
今思えば甘えてたんだよね。









でも、付き合って1年がすぎた頃、
私にとってトラウマになることが起きた。









お互いに一人暮らしをしてて、
お互いの家を行ったり来たりしていた。









その日は壱馬の家に行く日だった。









前の日に喧嘩をして仲直りをしたばっかりだったということもあって、
壱馬の好きなものを作ろうと思ってご飯を作って待ってた。









7時に帰ると言ったのに9時をすぎても帰ってこなかった。
連絡もなかったから心配になって探し回った。









探してる時に見てしまったんだ。









壱馬がスタイルがいい綺麗な女の人と腕を組んで歩いてるところを。
その人は甘えるように壱馬に擦り寄ってた。









私はびっくりしてその場に立ち尽くした。









頭の中で見ちゃダメだって、
早くその場から立ち去らないとってわかってた。









でも足が動かなくてずっと目で追ってた。









すると立ち止まってキスをしたんだ。









それを見た瞬間涙が出てきて、
走ってその場から逃げた。









11時をすぎた頃に帰ってきた。









「楽しかった？」

壱馬 「は？」

「連絡もしてこないし、心配してたのに、」

壱馬 「それは、」

「そんなに行きたいならあの人のところに行けば？」









冷静に話すなんてできなかった。









壱馬 「あの人って誰なん、」

「そーやってしらばっくれるんだ。」

壱馬 「だからなんのことなん、言ってくれんとわからん。」

「もういいよ、」









「これ以上一緒にいたらだめだよ、別れよう。」

壱馬 「俺はっ、」

「私も壱馬もだめになるっ、」









そうして別れることになった。
今思えば子供だったなと思う。









壱馬とのことがトラウマになってなかなか恋愛を出来ずにいた。









そんな中で翔吾と出会ったんだ。

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