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ページ29

まあ、思い当たる節はものすごくある。
自分のSubが貶されたことで無意識にGlareを放っていたんだろう。


盗聴するために人混みを避けたけど、図らずもそのおかげで被害が出ずに済んだ。
自分がかなりランクの高いDomだとわかっている。
そんな自分が出したGlareによる被害を想像して、そんな最悪な未来にならなかったことに安堵した。


あ、いや被害は一つあった。
今思えばあの時の猫が唯一の被害者だったんだ。なんだか悪いことしちゃったな……。でもあの猫がいなかったら正気に戻っていなかっただろうし……まあ、全部結果論だけど。


多分あの時、オレはDefenseになりかかっていたんだと思う。欲求不満による制御できないGlareを放出するよりまずい状態だ。そう考えるとこの怪我も怪我の功名といえる。


「なに一人で頷いとるん…?」

「いや、体が重い気がしてたけど今納得できたから」

「あー、欲求不満か。上手に調整しとるイメージあったけど、お互い大変やな」

「だねー」


カゲツが一人で勝手に納得してくれたことに内心ホッとしながら話を合わせる。


詳しい話を聞いたわけじゃないけど、カゲツもオレと同じで高位のランクのDomで抑制剤を飲んでいることは知ってる。
カゲツもオレが高位のランクだと知っているから、自分と同じ理由だと判断したのだろう。


実際はAちゃんのおかげで彼女に出会う前より自分の欲求に振り回されることもなく、今回は異例の事態が起きてしまったけど普段は欲求不満による調子の悪さに悩まされていないんだけど…。


カゲツにしてはやや判断が早い気がするけど、ここはありがたく乗らせてもらおう。


「そう思うと、ほんまになんで小柳はあんないつも余裕そんなんや?狼やし欲求強いやろ、知らんけど。星導もランク高いんやろうし、パートナーとかおるんかな?」

「…さあ、どうなんだろね?」


カゲツの疑問に包帯を巻きながら空返事する。
ロウとるべが欲求不満に悩まされていない理由を、オレは知っている。かわいいSubのあの子が彼奴らとCareをしてるからだ。


そこそこ頻繁に行ってるから、鼻がいいロウはオレがAちゃんの元に通っているのは知ってると思う。たまに睨みをきかせてきたり、ぶっきらぼうな態度をとられてるし。


るべは知らん。知ってるかもしれないし知らないかもしれないし。チームメイトになって長くも短くもないの仲だけど未だにわからないところが多い奴だから。

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苹果(プロフ) - 紅刃さん» ありがとうございます!ご期待に添えるように執筆、頑張らさせていただきます! (3月30日 23時) (レス) id: 6a3e3959ff (このIDを非表示/違反報告)
紅刃(プロフ) - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月30日 23時) (レス) @page7 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苹果 | 作成日時:2025年3月30日 20時

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