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◇◆◇
「遅い」
『誠に申し訳ありません…』
「ほんと良い度胸。見込みあるかもね」
『へへっ、滅相もない』
「誉めてないから」
朝から毒舌鉄砲はキツいですむいくん。
まぁ寝坊した私が悪いのだけども。
『い゛だぁっ!?』
額に衝撃を感じて飛び起きた。
無惨の衝撃波レベルかもしれない。
ウソですごめんなさい。
「お前いつまで寝てんだ!」
『ん………えっ伊之助じゃん!!』
「ぉ、お前なんで俺様の名を……」
『我らが山の王だから』
「へぇ、良い奴じゃねぇか!これやらぁ!」
ツヤツヤのどんぐりを頂いた。隊服を入れた引き出しに収め、向き直る。
『…で、どうして君がここに?』
私の部屋は個室だ。
しのぶさんが気を効かせてくれたから。
そして、原則男子禁制である。
どうしてなのかは知らない。
『アオコが探してたからなっ!!』
ふん、と腕を組んで威張る伊之助。
可愛すぎかよ既に伊アオですか?
『そっか、ありがとね親分』
「おうよ!子分とアオコの為だからな!」
上半身を起こし、ポンポンと猪頭を撫でる。
スリッパを履き、伊之助と廊下に出た。
『そういえば善逸は?』
「なんちゃらかんちゃら訓練だ!」
『なるほど、察した』
善逸と伊之助、とうとう始まったんだね。
かの有名な薬湯ぶっかけ戦争が。
『伊之助も行くんでしょ?頑張れよ〜』
「当たりめぇだ!」
伊之助とは途中で別れ、とりあえず台所へ。
方向音痴故になかなかたどり着けないわけだが。
伊之助連れといたほうが良かったな。
あれ、今2人の機能回復訓練してんだっけ。
アオイ、道場じゃんかよ。
『言えよ伊之助……!!』
怒るな苛つくな私。
相手は伊之助なんだぞ。言う訳ないじゃん。
『足が…痛い……』
あぁ、あの大きな花瓶先刻も見た気がする。
たかが屋敷内でどんだけ迷ってんのよ私。
こんなんじゃあ無限城ヤバいぞ。迷っちゃう。
迷って救援出来ませんでしたとか冗談じゃない。
皆を救う以前に隊士として論外だわ。
『へぶっ』
無限城内のシュミレーションしながら屋敷で迷ってたら、誰かと衝突した。
『あっ、すみません…ってあれ、霞柱様』
「君…ちゃんと前見て歩きなよ」
『ごめんなさい…。あっ、今日いつ発ちます?』
そういえば今日迎えに来てくれるって言ってたな。もしかしたらその為に来てくれたのかな。
夢にまで見た時透邸に行ける…。
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さつむいこん(プロフ) - 楪日織さん» もう26位まで落ちてるわ…、見たかったな。忙しいのにわざわざ報告ありがとう〜! (2021年7月1日 21時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - 鬼滅タグランキング今1位だよすごい……!おめでとうさつむいこん!! (2021年7月1日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - ハイキュー!!さん» 私にとってはハイキュー!!さんが優しすぎて尊いです。ありがとうございます! (2021年6月15日 22時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 尊さの塊ですね! (2021年6月15日 19時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - さつむいこんさん» こちらこそ!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年5月28日 16時) (レス) id: d652f69505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さつむいこん | 作成日時:2021年2月7日 8時